AI時代、思考法も手法も
パラダイムシフトが起きていた。
世界を席巻するAmazon、uber、Airbnbなどの先進企業はデータインフォームド(データを根拠とした)な意思決定による経営があたりまえに行われています。今後、ますますIoTなどあらゆるものからデータが取得できる環境が整備され、データを処理する技術革新が進み、世界のビッグデータ市場は2020年に20兆円規模に達するというニュースも流れています。日本国内もこれから急速に拡大し、2015年に1,000億円だった市場は2020年には3,000億円になると見込まれていますが、世界から見ればその規模はわずか1.5%程度。ビッグデータを経営に活用するAIの時代に、遅れを取ってしまっている日本企業が大半です。
では、日本企業もAIなどのデータサイエンスのテクノロジーが進化すれば、遅れを巻き返せるかといえば、そんなことはないようです。実際にビジネスにAIを導入したものの、プロジェクトが失敗したというケースはあとを絶ちません。では一体、米国の先進企業とはどこに違いがあるのでしょうか。それは、ビッグデータからAIが導きだした数字や結果を生かすための“思考法”が異なるのです。日本のビジネスの慣習ともいえるロジカルシンキングやPDCAサイクルとは異なるAI時代の思考法「アナリティカルシンキング」が採り入れられているのです。つまり、テクノロジーの進化とともに、思考法も手法もパラダイムシフトが起きていることに日本のビジネスパーソンは気づくべきです。
AIが導き出した結果を
あなたは判断できますか?
たとえば、AIが導き出した予測値があるとします。ある企業の退職予測、AIの正解率は90%でした。90%という数字だけ見れば、とてもすごいことのように思えます。では、その内訳を見ていきましょう。全従業員1,000人の企業で、AIが10人辞めるだろうと予測して、実際の結果「辞めた」は6人。そして、辞めない人は990人と予測して、実際の結果「辞めなかった」は894人というケースの場合、AIが正解した人数の合計は900人(水色部分)。つまり全従業員1,000人中900人を当てた、ということで正解率は90%となります。 ここまで読んで、何か疑問を感じませんか? AIが10人辞めるだろうと予測して、実際の退職者は6人。そこだけ見れば適合率は60%(紫枠)になります。また、見方を変えて、辞めるだろうと予測して辞めた人は6人、辞めないだろうと予測して辞めた人は96人。退職者をどれだけ検出できたかで言えば、検出率は6人÷102人=約6%(緑枠)となります。そう見ていくと、内訳を見ずに90%という数字だけで判断はできないことがわかります。また、AIが導き出したデータや数字の結果を判断するのは、あくまでも人であり、判断するスキルが必要であることが理解できるのではないでしょうか。
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これまでのセオリーや方法から
考えてはいけない。
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データや数字の結果の読み方に加えて、もう一つ大事なのは、思考のプロセスです。これまで日本の多くのビジネスパーソンは、課題解決に取り組む際に、まず、なぜこういう状況が起きているのか? これまでの経験やセオリー、あるいは勘から、なぜ、なぜ、なぜと自問自答し、仮説を立て、実行し、検証して、行動へと移していました。いわゆるロジカルシンキングやPDCAサイクルと言われるものです。しかし、冒頭でご紹介した先進企業では思考プロセスがまったく異なります。簡単にご紹介すると、ビッグデータをもとにAIが導き出した結果からパターンを読み取り、仮説、そして理論を構築しています。さらにその理論をデータから検証して、正しければ実行へと展開しているのです。これまでの経験やセオリーからなぜ?とは考えない。現場、現実、現物を客観的にAIが導き出した結果としてまず観察することが、彼らの思考プロセスのスタートであり、それがAI 時代の新思考法「アナリティカルシンキング」なのです。
もはや、AIは
データサイエンティストだけのものではない。
AI/機械学習などのデータサイエンスは、かつては専門家である統計学者が扱う領域でした。しかし、テクノロジーの進化とともに2000年以降にはオープンソース化が進み、プログラミングを行えるデータサイエンティストの手に渡り、現在はGoogleが「AIの民主化」と掲げるように、ビジネスパーソンの誰もが使える時代がやってきたのです。Microsoftのofficeアプリケーションを使うように、誰もが1クリックでビッグデータからほしいデータを抽出できる時代となりました。その代表的なアプリケーションがExploratoryです。データサイエンスをビジネスで活用するためには、ビジネスパーソンが持つドメイン知識や経験が重要となってきているのです。
トレーニングで身につくこと実践型トレーニングで
「アナリティカルシンキング」を身につける。
このように身近になったAIを誰もが活用できるようにするために、次世代を担うビジネスリーダーにスキルとして身につけていただくために、シリコンバレーのExploratory社と共同開発したのが本トレーニングです。少数によるの実践方式で、AIが導き出した結果の読み方や捉え方をはじめ、新思考法「アナリティカルシンキング」を身につけていきます。新しい気づきや刺激で時間があっという間に過ぎることでしょう。
トレーニング内容は、以下のカリキュラムのとおり、座学だけでなく、実際にデータとアプリケーションを利用して、手を動かして体感しながら、データの読み解き方、機械学習による予測分析、意思決定への反映方法などを身につけていきます。トレーニング終了後は、データを使いこなした合理的な意思決定スキルと、経営課題の解決に取り組むためのスキルが身についていることでしょう。
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共同開発・開催トレーニング
アナリティカルシンキング・トレーニングは
米国シリコンバレーからデータサイエンスの普及を世界へ発信しているExploratory,Inc.と
株式会社セレブインによる共同開発・開催のトレーニングです。
こんな方にオススメしますAI時代に漠然とした危機感を感じている方へ
- 経営企画部門
- 営業部門
- 人事部門
- マネジメント層
- 次世代リーダー
- 勘と経験に依存した意思決定ではもう生き残れないだろう……
- AIを活用して変革を進めないと取り残される……
- 会社に蓄積しているデータを活用したいが、具体的にどうしたらいいのか?
- 社内の次世代リーダーに実践的なビジネススキルを身につけさせたい。
- AI・機械学習を現場の意思決定に活用して、ビジネスのレベルを引き上げたい。
受講者の声
-
米国で起きている「AI・機械学習の波」のレクチャーを聞いて、時代の速さと我々が置かれている状況に恐ろしさを感じました。また、これまでのセオリーからつい考えてしまうクセを直さないとAI時代に取り残されると痛感しました。思考の転換、大事です。
デジタルマーケティング会社
経営企画部長 -
直面している問題に「なぜ?」と、自ら原因追求することは社内で日常的に行われています。でも、違うんですね。Whyと言わない、原因を追求しない、というアナリティカルシンキングの思考の出発点はとても新鮮で、目が覚めるようでした。
医療機器メーカー
管理職 -
プログラミングの知識や技術がなくても、ビッグデータの解析はできる。Exploratoryというアプリケーションを使って、このことを体感、理解できただけでも大きな収穫でした。次は具体的な個別案件で、アナリティカルシンキングとExploratoryを試してみたいです。
投資会社
ファンドマネージャー -
ロジカルシンキングとアナリティカルシンキングの差異についてよく理解できました。この思考法は、新商品や新サービスの開発、異業種とのアライアンスなどですぐに使えるリテラシーだと思います。ノウハウとして定着させるためにも、もっと演習をやりたいですね。
信販会社
新規事業開発チームリーダー -
どの数値に着目すれば、いちばん効果が上がるのか? いつもデータ分析時に悩んでいたんです。でも、このトレーニングで課題をとらえるときはまず要素を分解して、データを見る、という思考の手順がわかり、すっきりしました。これで精度が格段に高まると思います。
ゲームソフト開発会社
マーケッター
よくあるご質問
- トレーニングに参加することでどのようなことが学べますか?
- 「アナリティカルシンキング」の概念だけではなく、ケーススタディや例題でデータを読み解いてみたり、AIエンジンを組み込んだアプリケーションを使って結果を導き出したりなど、ワークを通じて、学んだ内容を自社の経営課題/自身の業務課題に置き換えて考えることができるようになるスキルを身につけていただきます。
- 統計や機械学習の知識・経験がなくても参加できますか?
- はい、ご参加いただけます。本トレーニングの目的は、実際のビジネスでデータを活用する思考法と実践方法を身につけることです。データサイエンティストの養成ではありません。トレーニングで出てくる用語や必要な統計知識については解説を入れます。また、機械学習ツールを使った演習では、操作マニュアルやサポートスタッフを用意しておりますのでご安心ください。
- ロジカルシンキングとはどう違うのですか?
- ロジカルシンキングは“論理的”にものごとを整理するための思考法です。「アナリティカルシンキング」はデータを分析することでより実証(エビデンス)をベースとした整理を行い、AIや機械が導き出した結果を適切に判断し、さらに新しい気づきや仮説を見つけ出すための実践的な思考法です。
※トレーニングやその他、お気軽にお問い合わせ・ご相談ください。
ご希望のお客さまには担当がお伺いし、詳細をご案内させていただきます。