コラム
ワインの豆知識
【2018年 ボジョレー・ヌーヴォー】解禁前に改めてボジョレー・ヌーヴォーとは?
毎年楽しみにしている方も多いボジョレー・ヌーヴォー。1980年代から90年代にはメディアも多く取り上げ、かなりの盛り上がりを見せていた気がします。
2018年のボジョレー・ヌーヴォーの解禁も迫ってまいりました。そんなボジョレー・ヌーヴォーについて改めてソムリエに教えてもらいました。
ボジョレー・ヌーヴォーとは?
「ボジョレー」はフランスのブルゴーニュ地方の南にある地名を表しています。そして、「ヌーヴォー」とはフランス語で「新しい」という意味。つまり、ボジョレーでその年に製造された新しいワインのことをボジョレー・ヌーヴォーといいます。
毎年11月の第三木曜日の0時から販売開始され、それまでは販売してはいけないというルールがあるそうです。この「11月の第三木曜日の0時」ですが、現地時間での計算になるため、時差により本場フランスよりも日本のほうが早く解禁されます。先行発売好きの日本人の気質もあり、ボジョレー・ヌーヴォーの日本での人気は世界的にみても非常に高く、輸出先として1位とのことでした。一度に空輸ができるワインの瓶の総量は決まっているため、この時期はボジョレー・ヌーヴォーが優先されてしまい、通常のワインの空輸に弊害もでているという話もあるそうです。
もともとはその年のワインの出来をチェックすることを目的に始まったとも言われるボジョレー・ヌーヴォー。しかし、ボジョレーの帝王とも言われるジョルジュ・デュブッフ氏の努力により、新種のワインをどのようにして楽しむかという考えのもと現代のボジョレー・ヌーヴォーに進化をしていったとも言われています。
ボジョレー・ヌーヴォー キャッチコピー
毎年輸入元や販売業者がキャッチコピーを作ることもボジョレー・ヌーヴォーの楽しみの一つです。
以下にwkipediaからの一部を抜粋して掲載します。
引用元wikipedia:https://ja.wikipedia.org/wiki/ボジョレーワイン
2001年「ここ10年で最もいい出来栄え」
2002年「過去10年で最高と言われた01年を上回る出来栄えで1995年以来の出来」
2003年「110年ぶりの当たり年」
2004年「香りが強く中々の出来栄え」
2005年「タフな03年とはまた違い、本来の軽さを備え、これぞ『ザ・ヌーボー』」
2006年「今も語り継がれる76年や05年に近い出来」
2007年「柔らかく果実味豊かで上質な味わい」
2008年「豊かな果実味と程よい酸味が調和した味」
2009年「過去最高と言われた05年に匹敵する50年に一度の出来」
2010年「2009年と同等の出来」
2011年「100年に1度の出来とされた03年を超す21世紀最高の出来栄え」
2012年「偉大な繊細さと複雑な香りを持ち合わせ、心地よく、よく熟すことができて健全」
2013年「みずみずしさが感じられる素晴らしい品質」
2014年「太陽に恵まれ、グラスに注ぐとラズベリーのような香りがあふれる、果実味豊かな味わい」
2015年「過去にグレートヴィンテージと言われた2009年を思い起こさせます」
他にも探すと毎年のキャッチコピーは色々なサイトで紹介されていますが、◯◯年に1度、◯◯年ぶりなどの言葉がよく目につくのが印象的です。輸入元や販売業者がどのようにして売ろうとしているのかもボジョレー・ヌーヴォーの楽しみ方のひとつですね。
Wkipediaでは上記の内容でしたが、他のところでは、2012年は「ボジョレー史上最悪の不作」なんていうキャッチコピーもでていたそうです。ソムリエの記憶だとこのキャッチコピー時のほうがむしろ売れていた気がするとのこと。お祭り感のあるボジョレー・ヌーヴォーならではの感じがしますね。
ソムリエからの一言
最後にソムリエにボジョレー・ヌーヴォーの美味しい飲み方について教えてもらいました。
「ご自宅の場合、冷蔵庫で軽く冷やして飲むとより美味しいですよ。ボジョレー・ヌーヴォーはライトボディの軽いワインです。感覚としてはフレッシュなフルーツを想像してもらうといいですね。もちろん好みがありますが、冷やしたフルーツのほうが一般的には美味しく感じる人が多いのと同じ感覚です。」
大変分かりやすい表現で納得しました。
ボジョレー・ヌーヴォーは大衆的な印象が強く、様々な生産者が作ることもあり、味についてはそれほど評価は高くないものが多かったそうですが、最近ではとても美味しいものもでてきているそうです。
「2018年11月の第三木曜日である11月15日(木)、あじる亭とあじる亭 Annessoではボジョレー・ヌーヴォーをご用意してお待ちしております。ぜひ皆様楽しみに来てください!」
今年のボジョレー・ヌーヴォーもぜひ楽しみましょう!
聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一