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体験型ギフトをインセンティブに!エンゲージメントを高める新たな報酬システム
従業員のモチベーションやエンゲージメント向上にはマネージャーや同僚からの「評価」が非常に有効であり、近年は「評価」を給与・賞与以外での報酬として付与するインセンティブ制度が多くの企業で導入されています。
「ポイント制」「ピアボーナス」、昨今は「体験型ギフト」を報酬とするユニークなサービスも登場しています。本記事では「体験・アクティビティ」を報酬として従業員に贈るプラットフォーム「Blue Board」を紹介します。
従業員の報酬に体験・アクティビティを贈る
評価を給与・賞与以外の報酬として付与するインセンティブ制度には、報酬をポイントとして付与し従業員が貯めたポイントで好きなアイテムやサービスと交換できる「ポイント制度」、社員同士がお互いの行動や成果を評価しあい、報酬を贈りあう「ピアボーナス」などがあります。
「体験・アクティビティ」を贈るプラットフォームには、米国スタートアップBlue Board社が提供する報酬プラットフォームサービス「Blue Board」があります。
サービス自体はシンプルで、マネージャーが従業員に対してどの程度のギフトを付与するか設定しギフトを案内します。従業員はプラットフォーム上でその案内から興味のあるアクティビティを申し込みます。アクティビティの体験を共有する機能も充実しています。
導入しやすいが評価と報酬が直結しにくいポイント制
従来のポイント制はプラットフォーム上で簡単にポイントの贈与が行え、ポイントの量も管理できるため、少額かつ高い頻度で従業員を評価でき導入・運用しやすいところが長所でした。
一方で、従業員がポイントの量を貯めるまでに時間がかかり、マネージャーの評価と従業員の報酬が直結しにくいという問題がありました。ポイントがギフトカードに変換されても使用されなかったり、従業員が貯めたポイントを忘れてしまい企業の投資がムダになったりするケースもあります。さらに、従業員同士がポイントのために本来の趣旨から逸脱した行動をとるという懸念もあります。
このようなポイント制の問題点を解決するプラットフォームとして、前述の「Blue Board」が注目されています。
Blue Boardが目指す報酬として最適なギフトの条件
Blue Board社が目指す報酬として最適なギフトとは「記憶に残りやすく、個々に合わせやすく、共有しやすい」という3条件をクリアしたギフトです。
Blue Boardではマネージャーが従業員に「体験・アクティビティ」の案内を贈り、従業員はその案内から「興味のあるアクティビティ」を申し込みます。現金やギフトカードなどの金銭的な報酬は短期しか記憶に残らず、何に使ったのかも忘れがちですが、体験・アクティビティは記憶に残りやすく、良い体験は誰かに共有したくなります。
さらに、各個人が「自分の好きなアクティビティ」を選択できるため、画一的な報酬を得るよりエンゲージメントやモチベーション向上につながることが期待できるでしょう(特に多様な価値観を持つミレニアル世代には有効と考えられます)。
自社調査から実証された効果
Blue Boardの利用者調査によると「体験・アクティビティ」を報奨として付与された従業員には以下のように顕著な効果が表れています。
● モチベーション向上
● 前向きな企業文化
● 感謝の気持ち
● 定着率
まとめ
従業員のモチベーション、エンゲージメント向上は企業にとって昔からの課題となっています。また、今後リモートワークが普及していくなかで、人事部はニューノーマルな環境でも従業員が意欲的に働ける組織の仕組みを整えていく必要があるでしょう。
近年の研究で、人はほめられると金銭的報酬を得るときと同じ脳の場所が反応することがわかっています。Blue Boardのような体験ギフトの贈呈は、ほめることが不得手なマネージャーでも活用しやすいため、コロナ禍での上司・部下のコミュニケーションを良好にし、従業員のモチベーションを高める効果が期待できます。
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