コラム 2019年4月16日 「学ぶ力」とは 研修は主催する側と受講する側の互いに異なる2つの立場の者が交わるコミュニケーションの場であり、双方のコミュニケーションの質を向上させることが、学びの質、つまり学習効果を上げるということを前回のコラムでお話ししました。そこでは研修を主催する側の能力の向上だけではなく、受講する側の「学ぶ力」を高めていくことが学習効果の向上や成果につながるということに触れましたが、今回はその具体的な例を述べましょう。
ワインで対談 2019年4月15日 ウェブ面接が採用市場にもたらす革新と地方創生の可能性とは – ブルーエージェンシー 前田 裕人さん × セレブレイン 関 伸恭【前編】 セレブレインのコンサルタントとゲストが、ワインと料理を楽しみながら人事について本音で語り合う対談企画。第11回ゲストはウェブ面接システム「インタビューメーカー」を提供する株式会社ブルーエージェンシー・代表取締役の前田 裕人さんです。現在、採用の現場で注目を集めるウェブ面接ツールの有用性について伺うと共に、前田さんが構想されている「地方創生×ウェブ面接」のビジョンについてもお話しいただきました。聞き手はセレブレイン パートナーHR Techコンサルティング事業担当・関 伸恭が務めます。 第11回ゲスト:前田 裕人さん略歴 中学時代からバンド活動に打ち込み、音楽の専門学校を卒業後、開発会社に入社。退職後はバンド活動の資金集めのため、アルバイトとしてブルーエージェンシーに立ち上げメンバーの一人として参画する。その後、インタビューメーカーのリリースに携わり、2016年8月に代表取締役に就任した。 乾杯はロワール地方のロゼスパークリングワインで 関:前田さん、ようこそあじる亭Annessoへ! 今日はおいしいワインと料理をいただきながらお話を聞かせてください。 前田:お招きありがとうございます。実はあじる亭Annessoは何度か来たことがあるんですよ。 関:えっ、そうでしたか! ありがとうございます。そういえば御社も赤坂で近いですよね。 前田:そうなんです。セレブレインさんとは2つ隣のビルですよね(笑)。 関:ええ。それを知ったときは驚きましたよ(笑)。 前田:ちなみにAnnessoとはどういう意味なんですか? 野村/店長:店長の野村と申します。Annessoはイタリア語で「別館」という意味です。セレブレインは赤坂見附に飲食店を4店舗オープンしていて、そのなかのひとつ「あじる亭」の別館的な位置づけのお店なんですよ。 前田:なるほど、そうでしたか! 野村/店長:あじる亭Annessoはやみつきになるお肉料理とスパイス、そして世界のワインをテーマにしたお店です。各国の料理はもちろん、シェフがモロッコ料理店にいたこともあるので、そういった珍しい国のエッセンスを取り入れたお料理もお出ししています。 前田:ますます楽しみになってきました! 関:それではまずは乾杯しましょう! 野村/店長:では最初のスパークリングワインはスタッフのトマからご説明させていただきます。 トマ:スパークリングワインはイリス・ル・ロゼ・ブリュット・ド・ロワールをご用意しました。フランスのロワールという地方のロゼスパークリングワインで、カベルネ・フランというぶどう品種を100%使用したちょっと珍しいスパークリングワインです。 関:……うん! おいしいですね! ロゼだからか、ふつうのスパークリングワインよりも少しボリュームとコクがあるような気がします。 前田:そうですね。私はビール党なのでキレのあるお酒が好きですが、このロゼスパークリングはフレッシュでキレもあり、なおかつぶどうの果実感も感じられておいしいです。 インタビューメーカーは求人アプリの失敗から生まれた 関:ごくごく飲んでしまいそうです(笑)。さて、まずはブルーエージェンシーさんの成り立ちから伺います。会社を立ち上げられたのはいつ頃でしたか? 前田:2015年の5月ですね。サービスをリリースしたのは同年の9月でした。 関:ブルーエージェンシーさんといえばクラウド型ウェブ面接システムの「インタビューメーカー」ですが、それがリリースされたのが2015年? 前田:いえ、その前身となるアルバイト求人アプリ「即ジョブ」というサービスでした。ウェブ面接システムではなく、求人メディアとしてスタートしたのです。 関:そうだったんですね! でもそこからなぜインタビューメーカーに? 前田:即ジョブは求人メディアでありつつも、インタビューメーカーのようなウェブ面接システムを内部に持っていました。企業が求人広告を出して、応募者の申込みがあった際にその流れでウェブ面接ができるということが売りだったのです。しかし、正直に申し上げて即ジョブは失敗しました。そこですぐに方針転換することにしたのです。 関:失敗ですか……その理由は何だったのでしょう。 前田:理由は2つありました。まずメディア事業では広告を出してその知名度を上げる必要があったのですが、そのやり方ではなかなか大手の競合他社に太刀打ちするのが難しいということ。そしてもう一つは、採用の際にウェブで面接を行うという文化が当時はまだほとんどなくて、応募者がなかなか集まらなかったということです。 関:なるほど。たしかにそうかもしれません。かなり先進的な取り組みだったと思いますが……。 前田:そこでメディアはやめて、ウェブ面接システムを流用した「インタビューメーカー」に本腰を入れることにしました。リリース年の12月には決断して、翌年2月にはベータ版をリリースしたのです。 関:ものすごいスピード感ですよね。 圧倒的な開発スピードで1000社以上の導入を達成 野村/店長:お待たせしました。最初のお料理です。「柿とフレッシュチーズの生ハム巻き」をご用意しました。ぜひ先ほど乾杯で召し上がったロセスパークリングワインと合わせていただければと思います。 前田:柿ですか! これは食べたことのないお料理ですね。生ハムと合わせるとは……。 関:驚きますよね。でもフルーツと生ハムって相性が良いんですよ。季節によってはいちじくのときもあって、私も大好物なんです。 前田:なるほど! これは確かにロゼスパークリングにぴったり合いますね! 関:生ハムのほのかな塩味と柿の甘やかな果実味は、両方ともロゼスパークリングに共通する要素ですね。完璧なマリアージュです。 野村/店長:まさに仰る通りです。カベルネ・フランは黒ぶどうで、生ハムのようなお肉にも合わせやすいボリューム感を持っています。フレッシュチーズはマスカルポーネとリコッタチーズという黄金の組み合わせで、濃厚な余韻をロゼスパークリングがさっと洗い流してくれます。 関:これはぜひ、あじる亭Annessoに来たら試していただきたいペアリングです。 前田:すばらしいですね! 次のワインとお料理も楽しみになってきます。 関:では召し上がっていただきながらお話の続きを聞かせてください。インタビューメーカーはすでに1000社以上の企業が導入しているそうですね。2016年にベータ版を出してからの成長スピードには驚かされます。 前田:開発スピードは特に意識しています。というのも、僕らはもともと人事業界の専門家ではなかったので、「これでいいのか?」という意識をつねに持っているんです。クライアントからご要望はどんどん実装して改善していく必要があります。 関:半年前に見たときと今ではまったくUIも変わっていて驚いたのですが、開発スピードの速さが反映されているのですね。 前田:機能を増やすとどうしてもUIが複雑になっていきがちですからね。大型のリニューアルでよりわかりやすく改善しています。 関:とはいえ、UIが変わるとクライアントが戸惑いませんか? 前田:ええ。でも僕らは投げっぱなしじゃなくて、UIが変わるたびにトライアルを行い、クライアントにつきっきりで使い方をレクチャーしているんです。 関:納品したらマニュアルを渡して、投げっぱなしという企業さんのケースも見聞きしますが、それはすごいですね。 前田:弊社が“人×テクノロジー”をバリューとしている所以ですね。 関:会社としても急成長していますよね。 前田:そうですね。最初のオフィスはとても小さくて、社員も6~7人しかいなかったのですが、現在は40人を超えて成長しています。 関:余談ですが、ブルーエージェンシーさんのオフィスは靴を脱ぎますよね。あれはびっくりしました(笑)。 前田:そうなんですよ。オフィスが小さかった頃はアパートみたいな部屋で靴を脱いでいたんです。その名残かもしれませんね。僕は靴下も脱いでいますよ(笑)。その方がすっきりするんです。 関:人材はどんどん増やしていく方向ですか? 前田:ええ。月に100人近くものエントリーをいただくので、それをインタビューメーカーを最大活用して面談を進めています。最近は、最終的に月に3~4人程度採用していますね。 関:それだけ数が多いとインタビューメーカーの効果は大きそうですね。 前田:はい。遠方の方もいらっしゃるのでウェブ面接はとても役立ちます。 前編ではインタビューメーカーの開発秘話と、ブルーエージェンシーの急成長の背景を伺いました。後編ではウェブ面接が採用市場にもたらす革新と、前田さんが構想する地方創生の取り組みについて伺います。 今回のお店 あじる亭 Annesso 赤坂見附駅から徒歩5分。赤坂あじる亭の姉妹店で、Annesso(アネッソ)とはイタリア語で「別館」という意味。2018年にリニューアルオープンしました。フレンチをベースに、ワインに合う欧風料理と世界のワインをご提供します。スタッフは全員がソムリエ有資格者。シェフのこだわり料理をバルスタイルでどうぞ!
人事施策 2019年4月11日 効果的なフィードバックで部下の成長を促進させる 〜サーバント・リーダーシップを発揮する〜 サーバント・リーダーシップが求められる理由 〜現在の管理職に求められる部下育成と組織力を高める方法〜にて実践に必要なパーソナルパワーについてご紹介しました。今回は部下の自主性を引き出す4つのコミュニケーションスキルから「フィードバック」についてお伝えします。 サーバント・リーダーシップを発揮するために重要な4つのコミュニケーションスキル: 1. 傾聴 部下の発言を心を込めて深く聴き、共感を通じて部下の気持ちや考えを正しく理解し、信頼関係を築く力 2. 質問 部下の頭の中にあるものを整理し、気付きを与え、自発的に考えて行動を促していく力 3. 承認 部下を尊重し認め、やる気や意欲を上げて、上司としての信頼感を醸成する力 4. フィードバック 行った活動の結果を振り返り、成功や失敗から学び、改善・向上に繋げる力 [目次] フィードバックとは? フィードバックとジョハリの窓 フィードバックの種類 振り返りを行うときのポイント フィードバックのまとめ 最後に フィードバックとは? フィードバックとは、部下が行った行動を自ら振り返り、学びや改善、成長に繋げていくためのアドバイスです。上司は、部下へのフィードバックを通じて、部下に自身の行動の内省を促していきます。成功や失敗から学び、改善を繰り返すことで、人は大きく成長をしていきます。 フィードバックとジョハリの窓 振り返りを行うことは、自分自身のことをよりよく認識・分析し、今後の活動に役立てていくことになります。 以前、客観的視点により社員の成長を促す!360度評価の勧めでもご紹介しましたが、自己認知を考えるのに有名な心理学のモデルが「ジョハリの窓」です。 ジョハリの窓 「ジョハリの窓」とはサンフランシスコ州立大学の心理学者ジョセフ・ルフト とハリー・インガムという二人の名前にちなんでつけられた自己認識を4つの窓に分けた「対人関係における気づきのグラフモデル」です。 「自分の認識」と「他者からみた自分の認識」の違いを理解することで、改善に活かすことができます。 ジョハリの窓は次の4つの窓で構成されています。 ・開放の窓: 自他ともに知っている領域です。 自分も周囲の人も知っていることになります。 ・盲点の窓: 自分だけ知らない領域です。 自分は知らないが、周囲の人は知っていることです。 ・秘密の窓: 自分だけ知っている領域です。 自分は知っているけれど、周囲の人には隠していることです。 ・未知の窓: 自他ともに知らない領域です。 自分も周囲の人も知らないことです。 フィードバックを通じた振り返りは、部下に「盲点の窓」を気づかせ、その成長に向けて「開放の窓」を拡げていくことを支援していくことになります。 上司は、時には耳の痛いことも部下に伝えなければならないことがありますが、部下を大切に思い、その成長を支援したいと心から願ってフィードバックすることが大切です。 部下は、上司からのフィードバックを通じて、新たな視点を得たり、過去の行動を整理したり、これまで自分一人では気づくことができなかった考え方を獲得する機会を得ることができます。また、上司とともに振り返りを行うことで、日々の仕事の意義や次の一歩を踏み出すための学びを得ることができます。 フィードバックの種類 フィードバックには大きく以下の2つの種類があります。 1. ポジティブフィードバック 部下の行動の良い点に着目して、前向きな言葉でその行動がもたらす結果や今後の期待を言葉で伝えます。部下の意欲や達成感、自己効力感を高め、自発的な成長を促すことにつながります。ポジティブフィードバックを行う際には、部下の成長を願う心からの気持ちを込めて行うことが大切です。 2.ネガティブフィードバック 部下の行動の改善が必要な点に着目して、どこをどのように変えていくのがよいかを言葉で伝えます。 改善の機会は、部下にとっては成長の機会でもあります。部下を叱る、怒る、非難する、人間性に対して否定的な発言をするのではなく、対象となる行動に対してフィードバックを行いしょう。注意をしないと部下の意欲を低下させ、信頼関係を壊すことにつながることもありますので、言い方には工夫も必要です。 どちらか片方だけ使えばいいというわけではなく、フィードバックの際にはこの2つのフィードバックを適切に使い分けることが大切です。 振り返りを行う時のポイント 上司がフィードバックを通じて効果的に部下に振り返りを促すにはいくつか注意が必要です。以下に重要なポイントを記載します。 ・適切な場所を選び、ともにすごす時間をちゃんととる 日常の会話の中でなんとなく行うのではなく、本人が周囲を気にせず話せるように適切な場所と時間を確保して行いましょう。また、上司も部下と一緒に考えて振り返るという姿勢が大切です。 ・ポジティブフィードバックから行う 部下に肯定的なメッセージとして伝わるポジティブフィードバックから行いましょう。部下が素直になって心を開く準備を行うと効果的なフィードバックに繋がります。 ・部下そのものではなく、行動にフォーカスをあてる フィードバックは部下の具体的な行動に対して行います。 部下の欠点をあげつらったり、部下の人格に焦点をあてたりすることや、具体性にかける指摘をしたりすることは避けましょう。また、変えられるものに着目することも大切です。過去の結果は変えることはできないため、結果の話だけをしても改善に繋げることはできません。 フィードバックのまとめ そもそも人は自分から気づかない限り、自分を変えることはなかなかできません。部下が現状を把握し、向き合うことやその改善や成長に向けたアクションの支援をすることがフィードバックです。効果的なフィードバックは部下の目標達成やモチベーションの向上に大きく効果を発揮します。部下の成長支援がうまくできていないと感じる方は、これまでのフィードバックのやり方は適切だったのか、一度見直しをしてみてもいいかもしれません。 最後に これまで、数回に分けてサーバント・リーダーシップを発揮するために重要な4つのコミュニケーションスキルとして、傾聴、質問、 承認、フィードバックをご紹介してきました。 部下の話に心から耳を傾け、否定したり、自分の話をせずに真剣に聴く。 部下の頭の中を整理するために、効果的な質問を行う。 部下の日々の行動をよく観察し、適切に承認を行い、部下の仕事への意欲を上げる。 フィードバックを通じて振り返り、気づきや学びにつなげる。 これらの一連のことを部下を信じ、きちんと向き合って行っていくことで、部下との信頼関係が醸成され、部下の内なるパフォーマンスを引き出し、自発的な活動につながります。様々なテクニックもご紹介しましたが、一貫して一番大切なことは、表面的ではなく、心から部下と向き合うことです。上司は部下の自主性を尊重し、支援・奉仕を通じて信頼関係を育み、一人ひとりが前向きに能動的に活動していく環境を作ることが最も重要な仕事といっても過言ではありません。部下をもつ方々はチームとしての成果を最大化させるため、今回ご紹介した「サーバント・リーダーシップ」を発揮してみてはいかがでしょうか。 「今求められるリーダーシップ -サーバント・リーダーシップ- 」について体系的にまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード マネジメント リーダーシップ
ワインの豆知識 2019年4月05日 【世界のワイン】春爛漫!そんな時に飲みたくなる スロバキア/スペインのワイン 桜も開花するといよいよ冬も終わり春真っ盛りの気分になりますね。 あじる亭 Annessoでは、お店の中に桜の花をあしらったりと春の雰囲気を楽しむ演出で盛り上げてくれています。 そんな春にピッタリの少し珍しいワインを今回はソムリエが紹介してくれました。 スロバキア ワイン ロゼ:スロボドネ・ヴィナルストワォ 【世界のワイン】旧世界に属するギリシャ(リトルアーク ランティディス)、ルーマニア(シエナ)にてご紹介したように世界にはワインベルトと呼ばれるエリアがあります。日本ではまだまだ知名度も高くないため、飲めるお店はそこまで多くないかもしれませんが、スロバキアもこの中に含まれており、古くからワインを楽しまれています。 スロボドネ・ヴィナルストワォは彩りも鮮やかで春の雰囲気にぴったりのワイン。こちらのワインの特徴はその味わいです。ロゼというと甘口の印象を持つ人が多いかもしれませんが、こちらのワインはスパイシーな雰囲気をもつ辛口が特徴です。そのため、唐辛子や柑橘系と相性が抜群とのことでした。 「一番合う料理はあじる亭アネッソの名物料理『やみつきAFC(アネッソ フライド チキン)』です!相性が最高で、お客様にもつい力を込めて勧めてしまいます!」とソムリエから力のこもった紹介を受けました。 『やみつきAFC(アネッソ フライド チキン)』 シェフ秘密の配合がされたスパイスが特徴のあじる亭アネッソでしか食べられないフライドチキン。 これに最も合うワインがスロボドネ・ヴィナルストワォなんだとか。 「唐辛子などとも合うワインなので、とてもあいますよ。さらにフライドチキンにかけるレモンにもばっちりです。肉料理とも相性のいいワインなので、まさにフライドチキンのために作られたワインかと思ってしまいます。」 ブドウの品種はフランコフカモドラという土着品種とカベルネ・ソーヴィニオンから作られています。フランコフカモドラはベリー感や甘みがなく、ワインに独特のスパイシー感を与えています。 お肉にもよくあうこのワインは男性でもじゃんじゃん飲まれるそうです。 気分的には赤ワインはちょっと重い、春の雰囲気を楽しみながら少し軽めのワインが飲みたい、そんな時にお勧めのワインです スペイン ワイン オレンジワイン: ルンルン runrun 先程のスロボドネ・ヴィナルストワォはスパイシーで男性向けですが、こちらのルンルンは一転して女性におすすめのワインです。 ロゼっぽいけど、ロゼではない、今密かに人気がでてきているオレンジワインという種類になります。 ロゼワインについては以前、赤坂のソムリエに訊く!今更聞けないワインの基本、赤・白・ロゼの違いのなかでご紹介していますが、オレンジワインは白ワイン用のブドウを使いながら赤ワインの手法で作るワインになります。 品種はミュスカアプティグラン+ルーサンヌ+ソーヴィニヨン・ブラン。 全て白ワインの品種です。こちらを赤ワインと同じ手法、つまりブドウの皮や種はそのままにしてジュースを絞りだし、発酵させて作ります。 少し冷やして暖かい日に飲むとと最高に幸せな感じに浸れること間違いなし。 甘みがあるので、前菜系のお料理、生ハムやシャルキュトリー、オリーブのマリネなんかにはとても合うワインとのことでした。 お花をあしらったデザインが春らしく、比較的誰でも飲みやすい味なので、春の季節の贈り物にもピッタリのワインです。 聞き手 赤坂あじる亭Annesso 店長/ソムリエ 野村美紀子 \本日紹介したワインはこちらのお店で飲めます/ 赤坂 あじる亭 Annesso 公式HP:https://celebourg.com/agiletei-annesso/ facebook:https://www.facebook.com/ajirutei.branche/ こだわり料理とソムリエが厳選したワインをバルスタイルでお楽しみ頂けます。 なるべく面白い国のワイン飲んでもらえるようにとソムリエが様々な国のワインを準備。現在、28カ国超えるワインを楽しむことができます。 ・スロボドネ・ヴィナルストワォ Glass 900円 Bottle 5,400円 ・ルンルン Glass 850円 Bottle 5,200円 ※季節により、在庫や料金に変更がある場合があります。ご了承ください。 ワインの紹介
人事施策 2019年4月02日 部下の成長を支援!人間関係の基本となる承認力とは? 〜サーバント・リーダーシップを発揮する〜 サーバント・リーダーシップが求められる理由 〜現在の管理職に求められる部下育成と組織力を高める方法〜にて実践に必要なパーソナルパワーについてご紹介しました。今回は部下の自主性を引き出す4つのコミュニケーション・スキルから「承認」についてお伝えいたします。 サーバント・リーダーシップを発揮するために重要な4つのコミュニケーションスキル: 1. 傾聴 部下の発言を心を込めて深く聴き、共感を通じて部下の気持ちや考えを正しく理解し、信頼関係を築く力 2. 質問 部下の頭の中にあるものを整理し、気付きを与え、自発的に考えて行動を促していく力 3. 承認 部下を尊重し認め、やる気や意欲を上げて、上司としての信頼感を醸成する力 4. フィードバック 行った活動の結果を振り返り、成功や失敗から学び、改善・向上に繋げる力 [目次] 承認とは? 有名なマズローの欲求5段階説 承認ができているとき/できていないとき まとめ:承認を行うときの3つのポイント 承認とは? コミュニケーションスキルにおける「承認」とは、相対する人のことを心から認めることです。英語ではacknowledgement、acknowledge(認める)の名詞形が使われます。 承認は、部下の意欲や前に進むためのエネルギーを引き出し、積極的に自らの変化を促していく重要なスキルとして位置づけられます。成果だけではなく、部下の内なる変化や成長に気づき、それを言葉で伝えることができると、部下は表面的な部分だけでなく心から認められたと感じ、より意欲的に仕事に取り組むようになります。 有名なマズローの欲求5段階説 人が自己実現するためには、自分の存在を他者から認めてもらうことが必要不可欠と言われています。アメリカの心理学者アブラハム・ハロルド・マズローが提唱した「欲求の5段階説(自己実現理論)」で、マズローは、人間の自己実現を研究し、人が自己実現するためには5つの欲求の段階があると説きました。 1. 生理的欲求 2. 安全の欲求 3. 所属と愛の欲求 4. 承認の欲求 5. 自己実現の欲求 この中の4段階目に「承認の欲求」があります。尊厳欲求とも言われ、自分が所属している集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求です。人と人との関わり合いの中で、自分の存在を受け入れてもらえたとき、自分の存在を認めてもらえたときに、これらの欲求を満たすことができます。 人が健全な社会生活を送り、自己実現するためには、他者から承認されることが必要不可欠であるということをマズローは主張しています。 承認ができているとき/できていないとき 承認はよく褒めることと混同されることが多くありますが、褒めることは承認の一部にすぎません。最も大切なことは部下のありのままを認めてあげることです。部下の考えや価値観、努力、経験、スキルなどにスポットを当て、認めます。そのためには日頃から部下に関心を持ち、その行動をよく観察しておく必要があります。この観察がとても重要で、評価することや他者との比較をせず、ありのままを観察することが必要になります。 日頃から気にかけられていない上司から、表面的に褒められたり、感謝されても、部下はすぐに気づきます。「何もわかってないくせに、いつもこういうときだけ調子がいい」と思われ、逆の効果を生むことも多くあります。 このサーバント・リーダーシップのシリーズで常に紹介していることではありますが、部下と心から向き合うことが一番大事になります。 承認ができていると、自分を見ていてくれて、認めてくれている人がいることを通じて、部下は安心感を感じるとともに、明るく元気になります。やる気が湧き出て自発的に行動しようとするエネルギーが高まります。部下は承認を通して、自分の成長を実感して、さらなるチャレンジに向けた活動意欲が湧いてくるでしょう。 一方で、承認されていない場合、頑張ったとしても仕方ないと思うことや、上司から認められないことによる疎外感や焦燥感を感じるようになります。人によっては、自分の存在を無視されているようにも感じ、自分には価値がないと思い込んでしまうこともあります。攻撃的な態度をとったり、逆に鬱々としてしまうこともでてきます。 まとめ:承認を行うときの3つのポイント 最後に、承認を行うときの3つのポイントをご紹介します。 1. 事実を客観的に捉えて伝える 部下が変化した点や努力してきたこと、どんな行動をしたのかなど具体的なその人なりのことをとらえて事実を伝えることを心がけましょう。 2. タイムリーに実施する 日頃からよく部下を観察し、その成果や変化、良い行動を行ったときなどタイミングを見計らって、行いましょう。 3. 心を込めて自分の感情を伝える 大げさな言葉を使う必要はありません。飾らずに自分の言葉で気持ちを込めて伝えましょう。 日本人は、総じて承認は苦手と言われています。「阿吽の呼吸」や「暗黙の了解」という言葉に代表されるような「言わなくても分かっているだろう」文化が根づいていることが背景にはある気がします。 しかし、上司の承認は部下が前に進むための大きなエネルギーです。 部下を輝く人財に変えることができるのは、上司のリーダーシップにかかっています。小手先のテクニックは必要ありません。承認を通じて、部下の内なるやる気を大きく引き出すことで、部下は想像以上に大きく成長をしていきます。 続き:効果的なフィードバックで部下の成長を促進させる 〜サーバント・リーダーシップを発揮する〜 「今求められるリーダーシップ -サーバント・リーダーシップ- 」について体系的にまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード マネジメント リーダーシップ
ワインの豆知識 2019年3月23日 春に飲みたくなるワイン!リースリング アンドレアス.J.アダム/カンパイ・ワインズ ロゼ ヒノトリ(火の鳥) 3月も終盤に近づいてくるとすっかり春の息吹を感じてきます。筍や菜の花、フキ、アスパラガスなど、春の食材が楽しみになってきます。そんな春にお勧めのワインを今回ソムリエが紹介してくれました。 リースリング Riesling アンドレアス.J.アダム ドイツのモーゼルで作られる白ワインです。その歴史は古く、1900年頃からワインが作られており、フランスの有名な地方ボルドーとも比較されることもよくあります。 昔は今よりも甘めが強く、食事に合わせるのが難しいワインでした。しかし、最近では辛口も増えてきており、きれいな味わいになってきています。 日本の春の野菜、特に山菜などには独特の味わい(苦味)があります。好みにもよりますが、苦いものに対してはすっきりとした甘みのあるワインがとても合います。春の日本の食材には、料理を包み込むような甘みを持つリースリングがお勧めです。 ワインの選び方!伝統国、ニューワールド・・・国による味の違いを理解するでご紹介したように、気温の低いドイツワインはアルコール度数も低く、すっと飲めるのも特徴です。 と、、、ご紹介しましたが、実はリースリングは何にでも合いやすい万能的な白ワインでもあります。お客様に勧める立場のソムリエ的には便利でもあり、多少ずるいワインでもあるとの裏話も教えてもらいました。 「家庭でもワインを飲むときにはグラスで色々試すというのは難しいですよね。どれかひとつを買うとしたらば、リースリングが無難なので家庭でも喜ばれます。」とのことでした。 余談ですが、このリースリング、ボトルの形状が通常よりも多少細長くなっています。 アルザスボトルと言われる形状で、リースリングに多めのデザインとのこと。形状は違いますが、容量は同じ750mなので細長くなっています。マグナムボトルでもこの形状のため、より一層長さが目立つようになるとのことでした。 カンパイ・ワインズ ロゼ ヒノトリ(火の鳥) hi_no_tori アメリカ カリフォルニア ナパ・ヴァレーで作られるロゼワインです。ラベルには火の鳥と千羽鶴のイメージが描かれています。 もともとは、ワイン製造での商売はしておらず、この土地に魅了された一人の台湾人男性と日本人女性の夫婦が自分たちが楽しむだけのワイン造りと卸販売用のブドウ栽培から始まりました。 しかし、2017年秋カリフォルニアで大規模な山火事が発生しました。自分たちのブドウは無事でしたが、当時は混乱を極めブドウの買い手がつくのかどうか、不透明な状態に陥ります。ならば、自分たちでワインを造ろうと製造販売を開始、現在にいたります。 火災から生まれたこのワインは、売上の一定額を火災の被災者へ寄付しており、ワインの販売を通じて復興支援に貢献をしています。 味の特徴はその甘み。ナパ・ヴァレーのカベルネ・ソーヴィニヨンといえば赤ワインが一般的ですが、この「ヒノトリ」は珍しくロゼワイン。きれいなピンク色が春の雰囲気を漂わせ、春の食卓を楽しませてくれます。 日本では赤ワイン、白ワインと比較するとロゼワインの流通量は少ないそうです。 「『まずはビールから』その後「白ワイン」「赤ワイン」という流れがほぼ文化のように定着していますからね。ロゼを飲むタイミングがなかなかないのかもしれません。」 普段は飲む機会が少ないロゼワイン。この春はあえてロゼワインを積極的に楽しんでみてははいかがでしょうか。 聞き手 赤坂あじる亭 店長/ソムリエ 小巻秀人 \本日紹介したワインはこちらのお店で飲めます/ ワイン居酒屋 赤坂 あじる亭 公式HP:https://celebourg.com/agiletei/ facebook:https://www.facebook.com/ajirutei/ 赤坂見附駅徒歩2分。各地で修業を積んだシェフ達の本格欧風料理とソムリエ厳選の世界各国のワインが楽しめるワイン居酒屋です。取り扱うワインは400種以上。赤坂でもトップクラスの品揃えを誇ります。 ・リースリング アンドレアス.J.アダム ボトル 6,000円 ・カンパイ・ワインズ ロゼ ヒノトリ(火の鳥) ボトル 7,000円 ※季節によりなくなる場合があります。ご了承ください。 ソムリエに訊く ワインの紹介
人事施策 2019年3月19日 質問力を鍛えて上司・部下のコミュニケーションを円滑にする!6つの質問の種類と5つのポイント 〜サーバント・リーダーシップを発揮する〜 サーバント・リーダーシップが求められる理由 〜現在の管理職に求められる部下育成と組織力を高める方法〜にて実践に必要なパーソナルパワーについてご紹介しました。今回は部下の自主性を引き出す4つのコミュニケーションスキルから「質問」についてお伝えします。 サーバント・リーダーシップを発揮するために重要な4つのコミュニケーションスキル: 1. 傾聴 部下の発言を心を込めて深く聴き、共感を通じて部下の気持ちや考えを正しく理解し、信頼関係を築く力 2. 質問 部下の頭の中にあるものを整理し、気付きを与え、自発的に考えて行動を促していく力 3. 承認 部下を尊重し認め、やる気や意欲を上げて、上司としての信頼感を醸成する力 4. フィードバック 行った活動の結果を振り返り、成功や失敗から学び、改善・向上に繋げる力 [目次] 質問とは? 6つの質問の種類 5つの質問のポイント 質問とは? 質問とは、部下の頭の中にあるものを整理し、気付きを与え、自発的に解決のための行動を引き出すことができる力です。サーバント・リーダーシップを発揮するためには、傾聴と並び重要なスキルのひとつです。 部下に自発的に行動をしてもらうためには、上司自身が部下の状況を把握するための質問に加えて、部下に考えてもらい、気づいてもらい、行動してもらうための質問を投げかけていく必要があります。 質問を通じて得られること ・対話のテーマとなっていることの正確な情報を引き出す ・状況や問題・課題などについての部下の理解状況を確認する ・話しやすい雰囲気を作り、部下の本音を引き出す ・部下に考えさせ、気づきを与え、自発性な行動を引き出す 上司の質問の仕方によって、部下との関係の質や、部下の行動や思考のあり方が大きく変わるため、部下に対して「気づき」や「発見」、「変化」をもたらす質問ができるかどうかがとても大事になります。 上司の投げかける質問を通じて、部下は考え、気づき、行動するようになります。質問によって、部下との関係を良くすることや、部下の主体性を高めること、部下の行動や思考の幅を広げることができるのです。 6つの質問の種類 質問は整理するといくつかの種類に大別されます。今回は6つの種類についてご紹介します。 1. クローズド・クエスチョン(特定質問) 「はい」または「いいえ」で答えられる質問で、深く考えなくても答えることができる質問です。端的に事実関係や考えを確認したい時に活用でます。 【具体例】 クローズド・クエスチョン(特定質問) ・訪問資料は準備できましたか? ・明日中に、見積書を作ってくれますか? ・明日は10時にお客様訪問でしたよね? 2. オープン・クエスチョン(拡大質問) さまざまな答えがあり、自由に答えることができる質問です。部下の意識の中にある発想や気づきを生み出すことにつなげられます。 【具体例】オープン・クエスチョン(拡大質問) ・さっきの会議で出た課題だけど、どこから取り組むのが良いと思う? ・この業務は、どうすればもっと効率化できると思う? ・今度の案件を獲得するために大事な点はどんなところだと思う? クローズド・クエスチョンとオープン・クエスチョンはうまく組み合わせることで、部下との会話を広げることや深めること、はっきりさせることができます。 3. 未来質問 4. 過去質問 未来質問とは、未来に考えを向ける質問です。 部下の可能性を引き出すためにも、「これまでどうだったのか?」と過去のことを質問するより「これからどうしたいのか?」と未来に対する質問を行ったほうが、前向きな対話に近づきます。また未来のことを考えることで、自然と過去の行動を振り返ることにも繋がります。 一方で、過去質問とは、過去起こったことに考えを向ける質問です。 過去のことは変えられません。過去に焦点をあてた質問は原因の追求や部下を問いただすことになりがちです。 【具体例】 未来質問と過去質問 未来質問 過去質問 これから、どうしたら良いと思う? どうしてこうなったんだ? 問題に対してどこまで理解できている? どの問題が把握できていなかったんだ? 成功するために必要なことは何? 失敗してしまったのは何故だ? 5. 肯定質問 6. 否定質問 肯定質問とは、ものごとの肯定的な側面に焦点を当てた、否定の言葉が入らない質問です。同じことを質問しても、「なぜうまく行かないんだ?」とできない理由を質問するより「どうしたらうまくいくと思う?」とできる方法を質問するほうが今後の行動の変化を促すことにつながります。 一方で、否定質問とは、ものごとの否定的な側面に焦点を当てた、否定の言葉を含む質問です。自然と相手を疑うようなネガティブなニュアンスが含まれてしまい、詰問している雰囲気が発生しがちです。 【具体例】肯定質問と否定質問 肯定質問 否定質問 どうしたら上手くいくと思う? なぜ上手くいかないんだ? 次回はどうすれば受注できると思う? どうして受注できないんだ? この提案の魅力的なところはどこだと思う? この提案のダメなところはどこだと思う? 5つの質問のポイント 強力な威力を発揮する質問力ですが、使い方を間違えると期待している効果とは逆の結果にもなりえます。質問を活用するにあたり、部下との関係を良好にするための5つのポイントをご紹介します。 1. 答えやすい質問から始める 最初の質問は、場の雰囲気作りに大きな影響を与えます。答えやすい質問から始めることで、良好な雰囲気の中で会話を始めることができます。相手が持っている知識や経験では答えることが難しい質問を投げかけても、前には進みません。相手のレベルに合わせた質問をすることも大切です。 2. 質問は短く簡潔にする 質問は短く簡潔に行いましょう。一度に複数の質問をしたり、漠然としすぎる質問をすると部下も混乱します。短く的確にポイントを抑えた質問をすることによって、部下の考えを引き出します。しかし、一問一答的になってはいけません。「課題は?」「予算は?」「要望は?」などは詰問調になりがちです。丁寧な言葉を選びながら話しましょう。 3. 詰問や追求をしない 変えるのが難しいことや、今検討すべきではないことにフォーカスしたり、部下の失敗を責める質問をしてしまうと、部下は攻撃されていると感じ、自分の身を守るために防衛モードに入り、一生懸命言い訳を考えてしまいます。詰問や追求にならないように、未来質問や肯定質問を意識していきましょう。 4. 誘導をしない 「発注は、今月にして頂ける予定ですよね?」など自分の答えや結論を前もって用意してそれにむけて誘導したり、押しつけたり、部下の答えをむげに否定したりしてはいけません。部下の成長を念頭に、部下に自分なりの答えを見つけていくことを期待されている、と感じてもらえるようにすることが重要です。一緒に考える気持ちを持って質問しましょう。 5. 沈黙を恐れない 質問した後、部下は自分の考えを頭の中で整理して考えをまとめています。 その部下が考えている時間の間に、追加で質問したり、自分から答えを言ったりせずに、部下を信じてじっと待ちます。傾聴を思い出してください。質問のスキルは、聴くこととセットで使って大きな効果を生みます。 上司であるあなたの質問の仕方、質問に使う言葉づかいの違いで、部下の意識や行動は大きく変わります。 質問力を鍛えて、部下の前向きな行動を支援しましょう。 続き:部下の成長を支援!人間関係の基本となる承認力とは? 〜サーバント・リーダーシップを発揮する〜 「今求められるリーダーシップ -サーバント・リーダーシップ- 」について体系的にまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード マネジメント リーダーシップ
ワインの豆知識 2019年3月08日 【世界のワイン】旧世界に属するギリシャ(リトルアーク ランティディス)、ルーマニア(シエナ) 世界のワインは、歴史のあるヨーロッパを中心とした旧世界と、アメリカ大陸やオセアニアなどの新世界の2つに分類されることがあります。一般的にヨーロッパのワインと聞くとフランス、イタリア、スペインなどの有名な国を思い浮かべる人が圧倒的に多いのではないでしょうか。 しかし、ブドウが取れるところにワインあり。 ワイン造りの歴史はあるけど日本ではなかなかみない珍しいワイン産地の代表として、今回は知る人ぞ知る、ギリシャとルーマニアのワインをソムリエが紹介してくれました。 [目次] ワインベルト ギリシャのワイン紹介:リトルアーク ランティディス ルーマニアのワイン紹介:シエナ ワインベルト ワインはブドウから作られるため、ブドウが採れる地域であれば基本的にその国のワインというものが存在しています。一般的に北緯、南緯 30度〜50度の範囲をワインベルトと呼び、ワイン用のブドウの栽培に適している国と言われています。(正確な範囲については、最近の気候変動やブドウの品種改良などから諸説あるそうです) ルーマニア、ギリシャもしっかりこの中に含まれています。 改めてみると縦長の日本もすっぽり入っています。 ※日本のワインの産地は山梨が有名ですが(参考:【世界のワイン】日本ワインって実際どうなの?その特徴とは?)、もしかしたら今後は全国各地から地場の特徴的なワインがでてくるかもしれないですね。 ルーマニア、ギリシャのワインはともに旧世界には入りますが、比較的リーズナブルな価格帯です。その知名度もまだまだ発展途上のワイン。そのため、ある程度ワインを飲んでいる人にとっても、きっと新たな発見を得ることができるでしょうとのことでした。 ギリシャのワイン紹介:リトルアーク ランティディス ギリシャワインは最も歴史のあるワイン産地のうちのひとつです。近年、ワイン業界の中でも最高峰とも言われる資格、マスター・オブ・ワインが他の国に対してこのギリシャワインの知名度を大きく向上させました。品質も同様に近年大きく発展しており、世界中でファンが増加しています。このマスター・オブ・ワインは親日家の方らしく、今後ギリシャワインの日本進出はより一層盛んになるかもしれません。 大陸側の地域と海に面したエリアでその味わいに変化があるのがギリシャワインの特徴。 全体的な味わいは、地中海の国らしく魚介料理に合うワインが多いとのことでした。 今回のワイン:リトルアーク ランティディス 品種:アシルティコ(マラグジア) 品種はラベルには記載されていません。ギリシャの土着品種アシルティコから作られている白ワインです。日本では馴染みがあまりないかもしれませんが、ギリシャでは有名なワインで、造り手により味に変化があるそうです。 魚介系料理のレモンに合う、柑橘系の香りで、アッパーもスッキリしています。 料理を食べながらちょっとワインで口をさっぱりさせたいときなどにちょうどいいワインです。 柑橘系の爽やかな香りが地中海の風を彷彿とさせ、このワインを飲むときには地中海のリゾート気分を感じてもらいたいという思いもから、リゾートワインと時々呼んでいたりもするそうです。 ルーマニアのワイン紹介:シエナ ヨーロッパ南東部に位置するルーマニア。19世紀後半パリでルーマニアの人気がでたにも関わらず1947年頃社会主義国家となりソ連の影響下に入り、ワインの他国への供給をソ連以外中止し、国際市場から遠ざかりました。その事から『忘れ去られたワイン国』とも言われたりしています。しかし近年ふたたび存在を知られ、今やギリシャハンガリーについで15位前後の生産量にもなり世界中で楽しまれております。 ルーマニアはワインひとりあたりの消費量が高いことも特徴です。産業として、わざわざ輸出をせずとも国内だけで成り立っていたことも国際市場から遠ざかっていた要因かもしれません。 今回のワイン:シエナ 品種:メルロー ルーマニア以外の世界には比較的最近入ってきた赤ワインです。品種はラベルには記載されていません。 フランス、アメリカにはない繊細な味わいで、独特なスパイスの香りが漂うワインです。 当然、スパイスの効いた料理に合うワインで、お店でもスパイシーなお肉料理などとともに勧めているとのことでした。世界的にはまだ新参者かもしれませんが、ルーマニア内では生活に溶け込んだ人気のあるワインです。 値段が低いワインについては、輸出するための輸送コストのほうが高くなってしまうこともしばしば。そのため、日本で購入すると結果的に高額になるケースもあります。しかし、最近では一回あたりの輸出量を増やすなど、輸送コストの削減もすすみ、輸出量も増えてきているそうです。欧州ワインの関税も日本と欧州連合(EU)の経済連携協定(EPA)発行でゼロになったりと、欧州ワインの輸入量はこれからも増えていきそうな雰囲気を感じます。 聞き手 赤坂あじる亭Annesso 店長/ソムリエ 野村美紀子 \本日紹介したワインはこちらのお店で飲めます/ 赤坂 あじる亭 Annesso 公式HP:https://celebourg.com/agiletei-annesso/ facebook:https://www.facebook.com/ajirutei.branche/ こだわり料理とソムリエが厳選したワインをバルスタイルでお楽しみ頂けます。 なるべく面白い国のワイン飲んでもらえるようにとソムリエが様々な国のワインを準備。現在、28カ国超えるワインを楽しむことができます。 ・リトルアーク Glass 750円 Bottle 4,800円 ・シエナ Glass 850円 Bottle 4,900円 ※季節により、在庫や料金に変更がある場合があります。ご了承ください。 ソムリエに訊く ワインの紹介
人事施策 2019年3月05日 傾聴 〜サーバント・リーダーシップを発揮するための重要なコミュニケーションスキル〜 サーバント・リーダーシップが求められる理由 〜現在の管理職に求められる部下育成と組織力を高める方法〜にて実践に必要なパーソナルパワーについてご紹介しました。今回は部下の自主性を引き出す4つのコミュニケーション・スキルから傾聴についてお伝えいたします。 サーバント・リーダーシップを発揮するために重要な4つのコミュニケーションスキル: 1. 傾聴 部下の発言を心を込めて深く聴き、共感を通じて部下の気持ちや考えを正しく理解し、信頼関係を築く力 2. 質問 部下の頭の中にあるものを整理し、気付きを与え、自発的に考えて行動を促していく力 3. 承認 部下を尊重し認め、やる気や意欲を上げて、上司としての信頼感を醸成する力 4. フィードバック 行った活動の結果を振り返り、成功や失敗から学び、改善・向上に繋げる力 [目次] 傾聴とは 傾聴のメリット 傾聴を磨くための3つのテクニック まとめ 傾聴とは 部下の発言を心を込めて深く聴き、共感を通じて部下の気持ちや考えを正しく理解し、信頼関係を築く力です。「聞く」のではなく「聴く」であり、相手に意識を向けて、目で聴き、耳で聴き、心で聴き、何をどのように話しているのかを捉えることが重要になります。真剣に聴くことは、部下と向き合う基本姿勢であるとともに、部下に信頼感を起こさせることにつながります。 部下をお持ちの方、特に忙しい時などに以下のような行動をしてしまってはいないでしょうか? <傾聴ができていない=部下は話を聴いてもらえていないと感じるケース> ・忙しそうにして、顔をパソコンやスマホの画面、資料に向けたまま聞く ・そっけないあいづちや生返事をする ・部下が説明している途中で自分の意見を挟む ・話の途中で遮り、「こうすべきだ」とアドバイスや指示を出してしまう ・部下の話を早く終わらせようと、自分から断定的に結論を押しつける 部下は上司に話を聴いてもらえないと感じると、上司にとって自分は重要ではないと感じ、不信感や疎外感、不安を覚え、仕事に対するやる気を失っていきます。 それに対し、しっかり話を聴いてもらえていると感じるのは以下のような対応をしているケースです。 <傾聴ができている=部下は話を聴いてくれていると感じるケース> ・作業の手は安め、話を聞くことに集中する ・部下に顔を向け、体を少し前に傾けた姿勢をとる ・アイコンタクトをしっかりとる ・表情を部下に合わせ、話しやすい雰囲気を作る ・「そうなんですね」、「なるほどですね」など部下の気持ちを汲み取るあいづちを返す ・話の内容を勝手に判断せずに、部下の言っていることを一旦そのまま受けとめる 部下は、自分の上司が気持ちをしっかりと受け止めてくれている、と安心感を得ることにより上司を信頼し、本音で会話をするようになります。 傾聴のメリット 傾聴を実践することで、以下のメリットを得ることができます。 課題の発見:部下を深く理解することで、抱えている課題や重要な点が見えてくる 良好な関係:部下の上司に対する信頼感を醸成し、良い関係を築ける 部下の自己成長:部下に内面をみつめる機会や気づきを与えるきっかけをつくる 傾聴によって得られる「課題の発見」「良好な関係」「部下の自己成長」は組織運営において大きな効果を発揮します。部下の抱えている本当の課題をみつけることで、組織としての課題を正確に把握することができます。良好な関係を構築することで、部下のエンゲージメントも自然に高まり、意欲高く組織に貢献をしてくれます。そして、コミュニケーションが自己成長のきっかけにもなるため、部下が自発的に行動する組織になります。 傾聴力を磨くための3つのテクニック 傾聴を実践していくうえで、傾聴力を向上させることができる3つのテクニックをご紹介します。 1.ミラーリング 2.バックトラッキング 3.パラフレージング 1.ミラーリング 自分の身振りや動作、表情を部下に合わせてあげることで共感を示します。 部下と感情を共有することで、部下との一体感を得ることができます。 2.バックトラッキング 一般的にオウム返しと言われる方法です。部下の言葉をそのまま使い応答することで、相手の伝えようとすることを理解し、共感していることを示します。 部下は自分が伝えようとしていることを理解してくれるかどうか不安に思っています。不安を解消することで本音を語ってくれます。 3.パラフレージング 部下の言葉やフレーズを別の言葉や表現で言い直すことで、部下が伝えようとすることをより深く理解し、共感していることを示します。 異なる表現を用いることによって、部下が自分の話を整理して、気づきを深めていくことができます。 これらのテクニックをうまく組み合わせながら活用していくことで、傾聴が深まっていきます。しかし傾聴で一番大切なことは、心から相手のことだけを考えて向き合うことです。自分の保身や組織の業績をあげたいという考えだけで部下と向きあい、テクニックだけを多用すると相手にもそのことが伝わり、見透かされてしまいます。意図しない逆の結果にもなり得ますので、テクニックの乱用には注意しましょう。 まとめ これまで傾聴を意識したことがない人が改めて意識しようとすると、つい口を挟みたくなったり、時間の無駄だと感じてしまったりと我慢が必要になるかもしれません。しかし、自分の考えを押し付けていては、部下からの信頼を得ることはできません。ビジネスのスピードが早くなり、昔と比べると市場環境も大きく変わってきています。以前は正しかった自分の考えが必ずしも現在も正しいとも限りません。 傾聴を実践するには、先入観を持たずに相手の立場に立って考えることが大切です。サーバント・リーダーシップを発揮して強固な組織の構築へ、まずは傾聴を意識してみてはいかがでしょうか。 続き:質問力を鍛えて上司・部下のコミュニケーションを円滑にする!6つの質問の種類と5つのポイント 〜サーバント・リーダーシップを発揮する〜 「今求められるリーダーシップ -サーバント・リーダーシップ- 」について体系的にまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード マネジメント リーダーシップ
コラム 2019年2月25日 受講者マインドを醸成する あるお客様からお聞きした、課長昇格者向けのマネジメント系研修での話です。部下育成・評価をテーマにした講義の場面で、受講者から「〇〇について知らないから教えてほしい」という質問があったそうです(〇〇とは、管理職として理解が必要な人事制度の内容と思ってください)。その研修をオブザーブされていたお客様は、その質問の仕方に少々違和感を覚えたそうです。その受講者の質問の仕方も影響していると思われますが、自分は“知らない”ことが当然で、“教えて”もらうことが当たり前、という雰囲気がありありだったのです。知らないことを質問すること自体は何の問題もありません。ただ、その研修の受講対象者は、今後経営の一端をリーダーとして担っていくことを期待されている方々であったため、スタンスとしては、「知らないから教えてほしい」ではなく「分からないからぜひ知りたい」ではないのかと、お客様は受講者の”マインド”に大きな疑問を感じたようでした。