ワインの豆知識 2019年2月21日 ワインの選び方!伝統国、ニューワールド・・・国による味の違いを理解する 初心者にはお店でワインを選ぶのはなかなか難しいもの。しかし、大枠から理解すればなんとなく味の違いが理解できるようになってきます。今回は、「ワインの違いが分かる人」を目指す初心者向けに、国から考えるシンプルなワインの選び方をソムリエが教えてくれました。 [目次] 伝統国とニューワールド 国による味の違い 具体的ワインのご紹介 まとめ 伝統国とニューワールド 国による味の違い 以前、ソムリエに訊く!ワインのラベルと瓶の形状から分かることにて、「伝統国」と「ニューワールド」についてご紹介しましたが、ワインの世界では、フランス、イタリア、スペインなどのヨーロッパの国を「伝統国」とは呼び、アメリカ大陸やオセアニアなどのアメリカ、ニュージーランド、オーストラリア、チリ、を「ニューワールド」と呼びます。 国による味の違いを考えるときに基準となるのがその国の「気候・気温」です。ワインはブドウから作られますが、そのブドウが気温の低い国だと糖度が上がらず甘くなりずらいため、引き締まった味になると言われています。一方気温が高めな場合、糖度が上がり全体的にまろやかで甘さを感じるワインになるそうです。 伝統国であるヨーロッパとニューワールドであるアメリカ大陸、南米などを比較すると概してヨーロッパ側のほうが気温が低めになります。それらがワインの味に影響がでてくるそうです。 国 気温 ブドウの糖度 ワインのテイスト 伝統国 低め 低め 引き締まった味わい ニューワールド 高め 高め 甘みがありまろやか 具体的ワインのご紹介 それではその違いについて、具体的にご紹介します。 【伝統国 イタリア キャンティ・クラシコ】 イタリアのトスカーナ地方のワインです。キャンティとはワイン産地のひとつ。イタリアを代表するワインとして世界中で大人気になり、キャンティを名乗り製造する人が急激に増加しました。その時に、以前から製造している人たちが新たに作り始めた人たちとは明確に違うということを主張するために「キャンティ・クラシコ」ができたそうです。 ブドウの品種はサンジョベーゼです。※伝統国のワインはラベルにブドウの品種が記載されていません。 酸が強くひきしまった味わいが特徴で、お肉と相性がとてもいいワインです。 【ニューワールド アメリカ・カリフォルニア トリム】 アメリカ カリフォルニアのワインです。 ブドウの品種はシャルドネで、ラベルにもしっかり記載されています。 余談ですが、ラベルにブドウの品種を記載しだしたのはアメリカからとも言われています。よくもわるくも商業主義のお国柄がこのあたりに滲み出ている感じがしますね。 シャルドネは生産者の影響を受けやすい品種で製造工程により味わいが変化するそうです。今回のトリムはバターのような香ばしさが特徴で、甘みがありまろやかな味わいが楽しめます。 まとめ 気温によりブドウの味がかわるため、作られる国によりワインの味わいも大別されていきます。 ・伝統国ヨーロッパ→比較的寒い→ブドウの糖度が低め→ひきしまった味わい ・ニューワールド→比較的暖かい国が多い→ブドウの糖度が高め→甘みがありまろやかな味わい こちらを覚えておくことで、今後更に知識をつけていくときのひとつの基準にできるのではないでしょうか。また、ひとつの参考情報として、糖度はアルコール度数にも影響があるそうです。比較的気温が高めの地域で作られるアメリカのワインはブドウの糖度が高いため、アルコール度数も1%くらい高いとのことでした。 ヨーロッパのワインは品種が記載されていないので、覚えるのが大変ですが、飲み比べしたい場合はぜひソムリエに相談してみましょう。 ワインショップやお店で、国を基準としてワインを選んでみても楽しめますね。 聞き手 赤坂あじる亭 店長/ソムリエ 小巻秀人 \本日紹介したワインはこちらのお店で飲めます/ ワイン居酒屋 赤坂 あじる亭 公式HP:https://celebourg.com/agiletei/ facebook:https://www.facebook.com/ajirutei/ 赤坂見附駅徒歩2分。各地で修業を積んだシェフ達の本格欧風料理とソムリエ厳選の世界各国のワインが楽しめるワイン居酒屋です。取り扱うワインは400種以上。赤坂でもトップクラスの品揃えを誇ります。 ・キャンティ・クラシコ ・トリム ボトルで両方とも6,000円程度 ※季節によりなくなる場合があります。ご了承ください。 ソムリエに訊く ワインの紹介
人事施策 2019年2月18日 サーバント・リーダーシップの実践 〜管理職の持つ2つのパワー〜 「サーバント・リーダーシップが求められる理由 〜現在の管理職に求められる部下育成と組織力を高める方法〜」では、どうすれば、部下が成長し、活躍して成果を出してもらうことができるのか、今求められるリーダーシップのスタイルとして、支援型リーダーシップであるサーバント・リーダーシップを紹介しました。 今回は、その支援型リーダーシップである「サーバント・リーダーシップ」を実践し、どのように部下と向き合っていくのかをお伝えします。 [目次] 管理職の持つ2つのパワー 自主性の尊重とビジョンの共有 具体例と4つのコミュニケーションスキル 管理職の持つ2つのパワー リーダーとなる管理職の方々は、1. ポジション・パワー、2. パーソナル・パワー の2つのパワーを保有しています。 1. ポジション・パワー〜指示命令で部下を動かす〜 組織における地位や職位が持つ力です。誰でもそのポジションにいる限り、継続されます。立場や威厳などの統率能力で部下に指示に従わせ、言うことを聞かせるパワーです。ポジションがなくなると人は動いてくれなくなるため、肩書きが変われば失われるパワーになります。立場によって人を動かしているにも関わらず、自分が動かしていると錯覚してしまう人も少なくありません。 2.パーソナル・パワー〜部下の自発性を引き出す〜 共感力、対話力、想像力などの人としての魅力と信頼感を通じて、ポジションにかかわらず発揮される力です。上司としての部下との向き合い方やコミュニケーション力が重要な役割を果たします。部下が、「この上司は、私のことを考えてくれている、大切に思ってくれている、期待してくれている」「この上司は、自分の強みや能力を引き出して、成長させてくれる」という思いから、働きがいや仕事への意欲を上げ、自ら考えて行動するようになることが特徴です。 サーバント・リーダーシップを発揮する人は、ポジション・パワーだけではなく、パーソナル・パワーをうまく活用して部下を動かします。 ポジション・パワーで強制的に人を動かす場合、部下の会社に対するエンゲージメントはなかなか上がりません。部下が主体的に行動することを好む人の場合は、自己実現できる環境を求め、転職なども考えるのではないでしょうか。一方、信頼関係や働きがいで力を発揮してもらうように促すことができれば、給与などの条件以外にも魅力を感じ、会社に対するエンゲージメントも高くなります。結果、チームとしての業績向上に向けた強固な組織を構築できます。 自主性の尊重とビジョンの共有 パーソナル・パワーを発揮するためには、前提として、部下の自主性を尊重することと、ビジョンを共有することを意識する必要があります。 上司は部下の自主性を尊重し、成功や成長を支援する行動を実践することによって、信頼関係が育まれていきます。また、組織全体が同じビジョンや目指す目標をしっかりと共有できていれば、上司が組織を導くのではなく、組織に所属する一人ひとりが能動的に活動をしていくことにつながります。 具体例と4つのコミュニケーションスキル 2011年にドイツで行われたFIFA女子ワールドカップで、なでしこジャパンを率いたサッカー指導者の佐々木則夫監督はサーバント・リーダーシップを発揮した典型例として有名です。上から目線での指示命令ではなく、選手に応じて得意分野を引き出すコーチングとティーチングを駆使し、自主性を尊重したチームを作りました。結果として、男女を通じて日本初のワールドカップ優勝という快挙を達成しました。 部下の自主性を引き出すには、4つのコミュニケーション・スキルが重要と言われています。 サーバント・リーダーシップを発揮するために重要な4つのコミュニケーションスキル: 1. 傾聴 部下の発言を心を込めて深く聴き、共感を通じて部下の気持ちや考え正しく理解し、信頼関係を築く力 2. 質問 部下の頭の中にあるものを整理し、気付きを与え、自発的に考えて行動を促していく力 3. 承認 部下を尊重し認め、やる気や意欲を上げて、上司としての信頼感を醸成する力 4. フィードバック 行った活動の結果を振り返り、成功や失敗から学び、改善・向上に繋げる力 指示命令型の上司の場合、部下は自分で考えず、言われた以上の事をしないようになります。一方、サーバント・リーダーシップを発揮する質問傾聴型の上司の場合、部下は自分で考え自分の能力を最大限に発揮して自らの責任で主体的に行動するようになります。 次回は、このコミュニケーションスキルについてより深掘りしてご紹介します。 続き:傾聴 〜サーバント・リーダーシップを発揮するための重要なコミュニケーションスキル〜 「今求められるリーダーシップ -サーバント・リーダーシップ- 」について体系的にまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード マネジメント リーダーシップ
ワインの豆知識 2019年2月06日 【ワインの紹介】点字がラベルに施されたワイン M・シャプティエ 〜視覚に障害を持つ方々を含めたすべてのワイン愛好家へ〜 本日はフランス・ローヌ地方のワイン、「M・シャプティエ」についてソムリエに紹介してもらいました。 左:クローズ・エルミタージュ レ・メゾニエ 2016 品種シラー100% 参考上代:3,500円程度 右:エルミタージュ シズランヌ 2012 品種シラー100% 参考上代:12,000円程度 「ソムリエに訊く!ワインのラベルと瓶の形状から分かること」で紹介しているように、ワイン伝統国フランスのワインは地域により使われるブドウの品種が規制されるため(つまり地域さえ書けば判断が可能ということから)、ラベルにブドウの品種が記載されません。今回の地域 HERMITAGE(エルミタージュ)はローヌ地方にあり、品種はシラーになります。※「赤坂のソムリエに訊く!今更聞けないワインの基本、ブドウの品種ってなに?【赤ワイン編】」参照 M.CHAPOUTIERは「エム シャプティエ」もしくは「メゾン シャプティエ」と読みます。 ※余談ですが、メゾンとはフランス語で家や建物の意味で、お店などの頭につく言葉です。M.シャプティエ社(メゾン シャプティエ社)はローヌ地方を代表するワイナリーで、96年から社長を務めているのが、7代目のミッシェル・シャプティエ氏。 M.シャプティエと記載されている場合、Mの部分をこの7代目社長のミッシェル・シャプティエ氏のミッシェルと混同してしまう人もいますので、注意しましょう。 シラーはスパイシーな味わいが特徴で、スパイスの効いた料理にとてもあうワインです。 右のシズランヌは2012年に製造されたワイン。2019年現在、この2012年ものがシズランヌで飲むことができる最新のワインとのことです。 いいワインはブドウが凝縮されているため、まろやかで柔らかい味を楽しむためには熟成の期間を長くする必要があります。ブドウを凝縮して製造し、長期にわたり熟成をすることは、通常よりも生産・管理コストがかかります。それらのコストは売値にも反映されるため、他と比較して高い金額になるとのことでした。 M.シャプティエのワインは味もさることながらもう一つ大きな特徴があります。 それがラベルに施されている「点字」です。 かつてエルミタージュにある畑の所有者であったモーリス・モニエ・ド・ラ・シズランヌ氏は点字の短縮版を発明した人物でもありました。このシズランヌ氏に敬意を表すため、シズランヌという名前をエルミタージュワインに冠するとともに、視覚に障害をもつ人々にもワインを届けたいという思いを込めて、1996年よりM.シャプティエ社は全てのワインのラベルに点字の導入を開始したそうです。 こうした生産者の思いや歴史もワインの楽しみ方のひとつ。 まだM・シャプティエを飲んだことがない方はぜひ試してみてはいかがでしょうか。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く ワインの紹介
コラム 2019年1月31日 宮澤 恵一 ハッピーリタイアメントの形 60歳で定年退職したシニアAさんの話です。すでに子供たちは独立、家のローンも返済が終わり、退職後は長年の多忙な仕事から解放され、趣味の釣りを楽しみながら悠々自適な生活を送ろうと考えていました。 最初の内は新しい生活をエンジョイしていましたが、次第に趣味もマンネリ化、家にいても煙たがれるようになり、その結果、日中は近場の公園、図書館、ショッピングセンターなどをあてもなく回遊する日々を送っています。 定年時の退職金で老後の心配はないはずでしたが、年金を受領できるのはしばらく先で、毎日貯金が目減りしていく生活は、精神的にも大きなストレスとなっています。以前は大手メーカーの技術系管理職として活躍していましたが、現場の技術から遠ざかっていたため、新たに技術の仕事を探すには自信がなく、かといってまったく経験のない仕事にチャレンジする覚悟もできていません。当初思い描いていたハッピーリタイアメントからは程遠い状況に陥っています。
ワインの豆知識 2019年1月24日 意外と知らないワインボトルの大きさと名称 画像にあるように、ワインボトルの大きさは1種類ではなく、いくつか存在しています。 大きさにより、味も含めた特徴があるのだとか。ソムリエが教えてくれました。 ワインボトルは一般的に小さい方から※画像左から、ドゥミ(ハーフ)、ブトゥイユ(普通のボトル)、マグナム、ジェロボアムと呼ばれています。 容量は、 ・ハーフボトル 375ml ・普通のボトル 750ml ・マグナム 1.5l ・ジェロボアム 3l と普通のボトルの750mlを基準に作られています。 容量が少ない、つまり液体の量が少ないほど熟成されやすくなります。ハーフボトルが一番熟成されやすく、ジェロボアムが一番熟成されなくなります。熟成されやすいとは言い方を変えると劣化が早いということ。ボトルの大きさにより味の変化のスピードが変わってくるとのことでした。 その他にも、一般的にマグナムボトルが最も美味しく飲めると教えてもらいました。 生産者にもよりますが、最もいい液体をマグナムボトルに使う生産者が傾向としては多いそうです。また、一番大きいジェロボアム 3l は特別なお客様の贈答用に使用され、一般的に市場に出回ることはほとんどないとのことでした。 海外ではハーフボトルも多く、飲み切れるため人気があります。しかし、生産量の関係から通常のボトルと比較し割高感(ハーフの場合は半額以上、マグナムの場合は倍以上)があるため、日本では需要が少ないです。 「少ない量が飲みたい場合は日本ではグラスで飲めますからね。こういったことも、ハーフボトルやマグナムボトルがあまり普及しない理由かもしれないですね。」とのことでした。 余談:ティーカップにまつわるお話 お話を聞いているとき、雑談で以下のことを教えてもらいました。 紅茶を飲むティーカップ。 セットでついてくるソーサーの容量とティーカップの量は同じになるように作られている。 証拠となる動画がこちら! https://youtu.be/ztgiMxEL66M 理由は、昔はソーサーに紅茶を移して飲むのが正しい作法だったからだそうです! ワイン含め、ヨーロッパ文化は奥が深いですね。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
人事施策 2019年1月18日 従業員数10人、30人、50人、100人 企業が考えておくべき対策・義務とは?【100人編】 どんな企業も起業時は0からのスタートです。 顧客が増え事業が広がり、徐々に組織として成長をしていきます。事業の拡大に伴って従業員が増えていくにつれ、会社としての課題も変わり、対応しなくてはならないことも増えていきます。 10人以上、30人以上、50人以上とシリーズで紹介してきましたが、最終回となる今回は従業員100人以上のケースについてご紹介します。 [目次] 100人の壁 従業員が100人(目安)になったら まとめ 100人の壁 よく従業員100人の壁という言葉が成長企業の間で言われることがあります。従業員が100人程度になると、組織や人材が多様化し、以下のような問題が発生する確率が高まるからです。 ・事業のニーズに人材の採用が追い付かない ・退職者が増え、事業の成長にマイナスのインパクトを及ぼす ・人に仕事が付いてしまい、組織としてのリスクヘッジができなくなる ・マネジメント層のハラスメントやコンプライアンス違反などの問題が生じる 100人前後の会社に在籍したことがある人は、上記のような問題は想像しやすいのではないでしょうか。この規模になると会社としての組織マネジメント力が重要になってきます。それまでは個人の力で対応できていたものが、逆に成長を妨げる要因になってしまったりするため、さらなる成長を目指すためには考え方を大きく変え、新たな仕組みを構築していく必要がでてきます。しかし、組織マネジメントを強化することは従業員の働く環境の変化にもつながります。これまで居心地の良さを感じていた社員が変化に耐えられず退職したりと、大きく人員に入れ替えが発生する企業も少なくありません。 従業員が100人(目安)になったら では、100人の壁を突破するためにはどうすればいいのか?以下の施策実施を検討されることをおススメします(義務ではありません)。 1.人事マネジャー・専任担当を配置 2.役割分担・組織化への対応 3.従業員のキャリアを見据えた人材育成 4.コンプライアンスの再教育やハラスメントへの対応 5.結婚・出産・介護など社員のライフステージの変化への対応 6.障がい者雇用(未達成の場合、納付金発生) これまでは強い営業力やプロダクトなどによって事業を伸ばしていくことができたかもしれませんが、組織マネジメント力が必要となるこの規模では、将来のさらなる成長に向けた人事戦略を企画・立案することができる人事マネジャーの専任担当を配置することをお勧めします。 権限をもたせた人事マネジャーを中心に自社に適した人事戦略を立て、組織の軸となる企業文化や会社が大事にしている考え方の継続的な発信、組織化への対応、将来のキャリアを見据えた人材育成などを実施することで退職リスクを下げることができます。また、従業員数増加によるコンプライアンス違反などのリスクに対しても再教育する仕組みを構築・運用することでコンプライアンス遵守の体制ができてきます。 その他にも、結婚・出産・介護などのライフステージを迎える従業員が増えてくるのもこの規模です。企業としてどのように受け止めて対応すべきか、方向性をしっかり定めることで、不本意な退職者を増やすことなく事業を成長させることができるようになります。 まとめ 組織化という側面から従業員数100人というのはひとつの大きな節目になります。このタイミングで属人的な対応から脱却し強固な組織をつくることができれば、その後の従業員数増加もスムーズに対応できるようになります。 100人の壁を超えられず、停滞する企業も決して少なくありません。組織として継続的に成長をするためには、発生する様々な課題を解決していく人事戦略が不可欠になります。 従業員数10人、30人、50人、100人、それぞれのシーンにおいて注意すべきポイントを全てまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード 成長する組織
人事施策 2019年1月09日 従業員数10人、30人、50人、100人 企業が考えておくべき対策・義務とは?【50人編】 どんな企業も起業時は0からのスタートです。 顧客が増え事業が広がり、徐々に組織として成長をしていきます。事業の拡大に伴って従業員が増えていくにつれ、会社としての課題も変わり、対応しなくてはならないことも増えていきます。 初回の10人以上、前回の30人以上とシリーズで紹介している今回は、従業員が50人以上のケースについてご紹介します。 従業員が50人以上になったら発生する義務 経営者としては100人の壁を意識する人が多いかもしれません。しかし、この50人という区切りで以下の対応が義務として定められています。 1.衛生管理者・委員会の設置 2.産業医の選定 3.健康診断報告書の提出 4.ストレスチェックの実施 5.障がい者雇用 6.休養室の設置 ・役員の人数は含みません。 ・常用雇用の契約社員やアルバイトなども含まれます。 ・事業所が複数ある場合は、事業所ごとに従業員数を判断します。 このなかで、ストレスチェック制度については比較的新しく、「労働安全衛生法」という法律が改正され2015年12月から義務化されました。1年に一度実施し、労働基準監督署に報告書を提出することが求められています。精神障害の労災補償の請求件数増加などからメンタルヘルスに関する問題が社会的に表面化してきたことが背景にあります。 ストレスチェック制度については、厚生労働省からガイドがでていますので、これから開始を検討する企業は早めに一度確認することをお勧めします。 厚生労働省:ストレスチェック制度導入マニュアル 従業員が50人以上になった際に発生する義務は労務法令関連がほとんどです。30人編のときにご紹介しましたが、労務担当者の設定・任命が必要になるのはこれらの義務に対応するためです。50人の規模に達する前に予め担当者を決めておくことで、スムーズに対策や準備を実施することができます。 今回の50人以上になったら発生する義務について、一見すると短期的には事業への影響が少ないように見受けられますが、長期的な視点でみれば重要なことばかり。法人としての義務として捉えるのではなく、社員を守る視点で対応をしていくことが大切です。 法令遵守はもちろんのこと、変化に速やかに対応できる管理体制の強化をしていきましょう。 従業員数10人、30人、50人、100人、それぞれのシーンにおいて注意すべきポイントを全てまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード 成長する組織
人事施策 2018年12月25日 従業員数10人、30人、50人、100人 企業が考えておくべき対策・義務とは?【30人編】 どんな企業も起業時は0からのスタートです。 顧客が増え事業が広がり、徐々に組織として成長をしていきます。事業の拡大に伴って従業員が増えていくにつれ、会社としての課題も変わり、対応しなくてはならないことも増えていきます。 前回は従業員10人以上のケースについてご紹介しました。今回は従業員が30人以上のケースについて、ご紹介します。 [目次] 従業員「30人」の壁 従業員が30人以上になったら行っておいたほうがいいこと まとめ 従業員「30人」の壁 従業員が30人程度になると、経営者の目が行き届かないことが増え、以下のような問題が発生する確率が高まります。 ・経営者と従業員間のコミュニケーションが希薄化する ・価値観が多様化し(知り合い以外への採用が増加)、曖昧な基準や不公平な判断・評価に不満を持つ社員が出てくる ・役割分担が進み、メンバー同士の相互理解度が下がる(⇒個別最適やコミュニケーション不和が生じる) ・休職者やメンタルヘルス不調者が出てくる ・中途採用者の前職給与基準採用により、役割と給与の逆転現象が発生する 個々の社員と接する時間がなかなか取れなくなってくるのがこの時期です。従業員数が少ないときは事業の想いやビジョンなどを経営者が個別に伝えることができますが、同じやり方では全員に伝えることは難しくなってきます。 また、特に事業が急成長している時など、事業スピードを落とさないためにも採用を急いでしまい、本来なら採用すべきではなかった人材を採用してしまうこともしばしば。知り合い以外からの採用が増えてくるこれくらいの時期から発生してくる課題ではないでしょうか。採用のミスマッチは雇用者側、会社側の両方にとって大きなマイナスです。結果として不満の持つ社員やメンタルヘルス不調者の発生、組織としての一体感の欠如などにもつながります。 従業員が30人以上になったら行っておいたほうがいいこと このような課題を解決するために、以下のことを検討することをお勧めします。 1.人事制度(等級・役職、評価、報酬)の整備 知り合いだけで運営していた頃であれば簡易的な人事制度でも問題ありませんでしたが、30人くらいの規模になってくると価値観の相違なども発生しやすくなり、目指す方向性や自社の文化に適した人事制度が必要になってきます。優れた人事制度は社員のエンゲージメントを高め、組織の活性化に繋げることができます。評価に不満を持つ社員の声が聞こえて来る前に、一度見直してみてはいかがでしょうか。 2.中間マネジメント層の育成 組織の成長には中間マネジメント層の充実が欠かせません。現場に近い中間マネジメント層のレベルアップは組織力向上に直結します。30人くらいの従業員規模の段階で中間マネジメント層を育成できる仕組みができていると、今後の成長において従業員数を増やしても組織運営を行いやすくなります。 30人くらいの規模というのは、人材育成や人事評価(一次評価)などを中間マネジメント層に権限移譲するいいタイミングでもあります。育成という観点からも、人材育成や人事評価を経験することは、中間マネジメント層にとって大きな成長機会となります。また、評価される側としても、日々見られている人から評価されることは納得感につながり評価への不満防止となります。 また、30人くらいの規模は会社全体のコミュニケーションの希薄化が発生してくる時期でもあります。中間マネジメント層の1on1など会社全体のコミュニケーションの促進も仕組み化することでコミュニケーション不和を防ぐことができます。 3.人事労務担当者の採用(経理・総務等との兼務でも可) 従業員が増えてくれば、労務トラブルやメンタルヘルス不調への対応(予防と対処)などは避けては通れません。この規模の時期は人事労務担当者を採用・任命し、担当者を置くいいタイミングです。この段階で明確にしておくことで、今後発生しうることに対する事前の対策や事後の対応などもスムーズにすることできます。 まとめ 従業員30人というのは経営者が権限を社員に委譲して「任せる経営」にシフトしていくタイミングです。個人でできることは限られています。今後もより一層の成長を目指す場合、属人的経営からは早めに脱却し、組織マネジメントの態勢づくりをしていきましょう。「目が行き届かない」ということを前提に、会社内でのルールや仕組みを構築していくことで従業員数が増えても対応可能な組織へと変化させていくことができるかと思います。 従業員数10人、30人、50人、100人、それぞれのシーンにおいて注意すべきポイントを全てまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード 成長する組織
人事施策 2018年12月21日 従業員数10人、30人、50人、100人 企業が考えておくべき対策・義務とは?【10人編】 どんな企業も起業時は0からのスタートです。 顧客が増え事業が広がり、徐々に組織として成長をしていきます。事業の拡大に伴って従業員が増えていくにつれ、会社としての課題も変わり、対応しなくてはならないことも増えていきます。 今回は従業員が10人以上になったら行わなければならない人事労務上の施策や考えておくべきことについて、ご紹介します。 [目次] 従業員が10人以上になったら発生する義務 従業員が10人以上になったら行っておいたほうがいいこと まとめ 従業員が10人以上になったら発生する義務 従業員が1人、2人のころは全てを自分で行うことは少なくありませんが、10人を超えると、機能別の部門があったりと、組織として業務上の役割分担なども発生してくる段階です。 10人以上になると労務・税務に関して、次の対応が「義務」として定められています。 【労務】 ・就業規則の作成・労働基準監督署への届出(「就業規則(変更)届」と「就業規則意見書」) ・労働者の安全・健康確保等に係る業務担当者の選任 ※役員の人数は含みません。 ※常用雇用の契約社員やアルバイトは含まれます。 ※事業所が複数ある場合は、事業所ごとに従業員数を判断します 就業規則は届出をしただけでは効力はなく、従業員に周知することが必要です。周知方法として、必ずしも1人1人に配布するまでは必要なく、イントラネットで公開したり、誰でも閲覧可能な場所にファイルを置いておくなども有効となります。 また、常時雇用する従業員が10人以上50人未満の会社(事業所)の場合、「安全衛生推進者」または「衛生推進者」を選任し、労働者の安全や健康確保などに係わる業務を担当させなければなりません。「安全衛生推進者」、「衛生推進者」のどちらを選任するかは、業種によって異なります。 引用:厚生労働省 職場のあんぜんサイト 【税務】 ・源泉所得税に関する書類の提出(税務署) ・住民税に関する書類の提出(市区町村) ※役員の人数を含みます ※常用雇用の契約社員やアルバイトは含まれます ※詳しくは、税務の専門家にお尋ねください 「源泉所得税」や「住民税」の納期の特例が従業員数10人以上で変わってくるため書類を提出する必要があります。また、人数については「労務」のときと違い、役員も含む必要があります。 詳細については専門家の税理士に相談することをお勧めします。 従業員が10人以上になったら行っておいたほうがいいこと 組織の規模としては、次のことを検討するいいタイミングです。そのままでも問題はありませんが、コスト削減ができるいいチャンスかもしれないので、ぜひ検討されることをお勧めします(義務ではありません)。 1.健康保険の見直し 保険料率の低い業界団体の健康保険組合に加入できる可能性がでてきます。今、所属しているところだけでなく、改めて健康保険の業界団体を見直してみましょう。 2.勤怠管理の見直し 従業員10人あたりから勤怠管理についてExcelなどの手作業の限界がでてきます。間違いが出やすくなったり、想定以上の時間がかかったりと余計なコストが発生しやすくなります。そのため、Excelでの手作業から脱却することを検討するタイミングといえます。便利なITツールを導入すれば、導入コストは発生しますが、管理や集計、チェックなどの時間を考慮した全体コストは下がります。ぜひ自社に合うツールを一度検討してみましょう。 まとめ 従業員数が少ない期間はファミリー経営感覚でも問題ないかもしれませんが、10人を超えると組織としてしっかりとした運営が求められる規模になってきます。身内感覚からは早めに脱却し、外部リソースやITを活用した効率化なども検討していきましょう。後になって困らない環境を想定して早い段階から検討・整備していくことが、将来の無駄な工数削減につながります。 従業員数10人、30人、50人、100人、それぞれのシーンにおいて注意すべきポイントを全てまとめた資料をダウンロードすることができます。以下よりご確認ください。 資料ダウンロード 成長する組織
ワインの豆知識 2018年12月16日 初心者でも大丈夫!ソムリエが教えるソムリエナイフを使ったワインの開け方 コルクで栓をされているワインは初心者からすると開けるのが難しそうに感じるもの。しかし、ソムリエナイフを颯爽と使いこなせれば、ホームパーティーなどで周りから一目置かれること間違いなし。今回は毎日何本も開けているソムリエにソムリエナイフを使ったワインの開け方を改めて教わってきました。 ワインを開けるには大きく以下の2ステップのみ。 1.キャップシールを剥がす 2.コルクを抜く これらの工程において、いかにしてかっこよくソムリエナイフが使えるかが、初心者としては知りたいところ。 まずは全体的なデモンストレーションをソムリエにしてもらいました。 こちらがその動画です。 https://youtu.be/UgXUpbD3giU キャップシールを剥がす まずはキャップシールの剥がし方。 剥がしかたは以下の3パターンあるそうです。 1. 全部剥がす 2. くぼみから上だけ剥がす 3. 最上部だけ剥がす ソムリエ協会では2番の方法を教えているそうですが、今回教えてくれたソムリエは、普段全部を剥がしているそうです。理由はコルクの状態が事前に確認できるからとのこと。古いワインではコルクがおかしくなってしまっているケースもあるそうで、開ける前に確認できるように全部剥がしているそうです。ただ、デメリットもあり全部剥がすと液垂れが多少しやすくなるかもしれないとのことでした。 ナイフで剥がすときのポイントは「初心者でも大丈夫!ソムリエが教えるスパークリングワイン(シャンパン)の開け方」でもご紹介しましたが、親指で挟み込むようにして持ちながら回転させます。 ちなみに裏技として、、、実は手でもとれるそうです! 実際の動画こちらです。 https://youtu.be/h0rh2d02vRg 意外と簡単にスポッと抜けるそうです。一度試してみてはどうでしょうか? コルクを抜く コルクを抜くために、まず針をコルクに刺す必要があります。 ひとさし指で調整しながら、寝かした状態で刺すそうです。 1番のポイントはスクリューの芯をコルクの真ん中に刺すこと。 真ん中に刺さないと後々コルクが折れてしまうことがあるそうです。 そして、半回転させながら押し込むと綺麗にスクリューが入っていきます。 その後はナイフを回しながらスクリューを入れていきます。 最後まで回さずスクリュー一個分を残しておいてください。 微調整しながら最後にひとまわしするためです。 スクリューが入ったらいよいよコルクを抜きます。 ここで初心者がしてしまいがちな誤りがソムリエナイフを押してしまうこと。 押すとスクリューの向きが変わり、コルクが折れてしまうことがあるそうです。 イメージとしては上に持ち上げる感覚とのことでした。 最後にソムリエからのコメントです。 「まあ、最後は開けばいいんですよ。どうしてもコルクが折れてしまった場合は中に押し込んで茶こしでコルクを除きながら飲みましょう」 とはいえ、かっこよく開けて、美味しく飲みたいですよね。ぜひ初心者の方もトライしてみましょう! 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く ワインの裏技