HRTech 2018年4月16日 採用活動にもテクノロジーを!採用チャットボットを活用した初期スクリーニングの実現 タレントプールや次世代型適性検査など、HRTechの利用はリクルーティングにも広がりをみせています。リクルーティング活動におけるHRTechとして、今回は採用チャットボットをご紹介します。 [目次] 採用チャットボットとは? メリット 活用事例 まとめ 採用チャットボットとは? AIを活用したシステムを介して、メールやSNS、メッセージングアプリなどで応募者とのやりとりができるシステムのことを採用チャットボットといいます。 チャットボットは顧客サポートの領域では徐々に利用が進んできています。それをリクルーティングのプロセスにおいて活用しているのが採用チャットボットです。 リクルーティングの流れは、大きく以下の4つに分類されます。 1. 採用の告知 2. 応募者の募集 3. スクリーニング(一次選考) 4. インタビュー設定 2、3、4のプロセスでは、通常は応募者とのやりとりを採用担当者がマンパワーをかけておこなっています。人に近いユーザーインターフェースを用意することで、これらの業務を可能なかぎり自動化するのが採用チャットボットです。 メリット 採用チャットボットを活用することで、応募者からの質疑応答対応の自動化とともに、やりとりを通じて応募者の経験やスキルレベルを取得することができるため、スクリーニングまで実施することができます。 これまでは、人材を大量採用するときは、セミナーを開催し、N:1のやり取りを経てインタビューまでの絞り込みをしていました。しかし、これらの業務を工数をかけることなく1:1のコミュニケーションを行い、やり取りのログなども残しデータを収集することで、採用プロセスを効率化・スピードアップさせることができます。さらに応募者の満足度向上やデータ分析など新たな価値の創造も期待されています。 活用事例 アメリカでは、陸軍の採用活動にこの採用チャットボットは活用されています。 ASK SGT STAR https://www.goarmy.com/ask-sgt-star.html こちらのバーチャルガイドに様々な質問をすることができます。 「Launch SGT STAR」をクリックするとチャットボットが出現します。 こちらに質問を入力すると即座に返信がきます。 「How do I apply? (どうやって申し込みすればいいですか?)」のような適切な質問に対してはWEBサイト自体も反応し、適したサイトへ切り替わります。 このようにして、サイト訪問者を適切なページに誘導し情報提供を自動化しています。 まとめ これまで、リクルーティング用のシステムとしては、ATS(Applicant Tracking System 応募者管理システム)が多くの企業に導入されてきました。 しかし、ATSはプロセス管理のツールであり、応募者とのやりとり自体は人手を介して行う必要があります。 AIやビッグデータの台頭で人とのコミュニケーションの部分までがテクノロジーで代替する時代がきています。今回ご紹介した採用チャットボットは、これからの採用活動のイノベーションとして大きな転換期になっていく可能性もあるのではないかと考えられます。
ワインで対談 2018年4月11日 形だけだった日本のタレントマネジメントがやっと変わり始めた – プラスアルファ・コンサルティング鈴村 賢治さん×セレブレイン幸前 夛加史【前編】 セレブレインのコンサルタントとゲストが、ワインと料理を楽しみながら人事について本音で語り合う対談企画。第5回ゲストは、株式会社プラスアルファ・コンサルティング取締役副社長の鈴村 賢治さん。マーケティング領域から参入された鈴村さんならではの視点で日本の人事の課題に切り込んでいただきました。聞き手はセレブレイン取締役パートナー 人事戦略コンサルティング担当・幸前 夛加史が務めます。 第5回ゲスト:鈴村 賢治さん略歴 株式会社野村総合研究所を経て、2007年にプラスアルファ・コンサルティング創業。取締役副社長に就任。データ分析やテキストマイニングを使ったCS(顧客満足)向上やビッグデータ活用プロジェクトを数多く推進。CS向上にES(従業員満足)向上が欠かせないこと、自らが経営者として感じた人材マネジメントの解決手法として「タレントパレット」を開発。幅広い業界での人材活用・育成・離職防止の推進・啓蒙を支援している。 対談の舞台は“スタッフ全員ソムリエ”のあじる亭レピス――まずはスペインの「カヴァ」で乾杯! 幸前:鈴村さん、本日はお越しいただきありがとうございます。 鈴村:よろしくお願いします。こちらのお店はセレブレインさんのグループ会社なんですか? 幸前:そうなんですよ。株式会社セレブールとして運営しています。 鈴村:すばらしいですね。 グループ会社にワインが飲めるビストロがあるのはすごくうらやましい。 仕事の後にミーティングもできそうですね。 幸前:できますよ(笑)。「ちょっと場所を変えましょうか」なんて言って。 鈴村:いいですね~ 幸前:では、まずはスパーリングワインで乾杯しましょう。加藤さん、こちらのワインは? 店長/加藤:スペインのスパーリングワイン「カヴァ」のラ・ロスカをご用意しました。 鈴村:こういう時の一杯目はスパーリングワインに限りますね! 幸前:こちらの加藤さんがあじる亭レピスの店長さんなんですよ。 実は加藤さんも含め、セレブールではお店の全スタッフがソムリエの資格を持っているんですよ。 鈴村:それはすごい。 男にとってソムリエって憧れの仕事の一つですよね。取るためにはどんな試験を受けるんですか? 店長/加藤:筆記試験とテイスティング、それから三次試験で実技ですね。 鈴村:三次試験まであるんですか!? すごいですね……。 幸前:鈴村さん、最初のお料理がきましたよ。 店長/加藤:「鰤のカルパッチョ 柚子の香り」をお持ちしました。柚子の香りがするドレッシングを使ったカルパッチョです。 鈴村:これはおいしい! 身が厚くて柚子の香りがまた爽やか。 食欲が出てきますね! 幸前:よかった! どんどん召し上がってください。 鈴村:ところで、幸前さんはセレブレインに入る前は、どちらにいらっしゃったんですか? 幸前:最初は銀行だったのですが、出向でシンクタンクに行って、そのままこの仕事がメインになりましたね。 鈴村:前職も人事系? 幸前:ええ。人事をテーマにしたコンサルが多くて。鈴村さんは野村総合研究所のご出身ですよね。 鈴村:CRMなどのシステム開発のほか、顧客データの分析などのマーケティング領域をやっていました。それからプラスアルファ・コンサルティングを設立して12年になりますね。テキストマイニング技術を駆使した見える化エンジンが主力製品です。 幸前:そこからタレントパレットで人事領域にも進出されて。 鈴村:タレントパレットをリリースして1年半くらい経ちますね。おかげさまで採用企業数ももうすぐ100社くらいになりそうです。 日本の人事はデータの管理は行っていても活用ができていない 店長/加藤:続いてはレピス名物、「パクチーとハラペーニョのサラダ」です。 幸前:おー、パクチがどっさり! 鈴村さん、パクチーは? 鈴村:大好きですよ! これだけあると食べ甲斐がありますね~ 幸前:この独特の香りがたまらないですね。 鈴村:うん、これもおいしいですね! 弊社はシンガポールに支社があって、アジア系の料理も好きなんです。唐辛子とオリーブオイルを使った辛い料理とか最高ですね。 幸前:あじる亭レピスの「レピス」はフランス語でスパイスという意味なので、辛い料理もいろいろとありますよ。 鈴村:今度、会社の仲間とも来てみたいです♪ 幸前:ところで、プラスアルファ・コンサルティングさんは昨年、HR EXPOに出展されていましたね。HRテックの活用で人事が変わりつつある中で、我々も最新トレンドは常にキャッチアップしているので、イベントや展示会には顔を出すようにしています。そのときにプラスアルファ・コンサルティングさんのブースにも立ち寄らせていただいて、タレントパレットの説明を受けまして。 鈴村:おお、そうだったんですね。幸前さんからみて、タレントパレット、いかがですか? 幸前:人事情報の見せ方が面白いなと思いました。人事データベースやグローバル人事のスキルデータベースなんかは前からありますが、結局“箱”の中に入れたものを管理するだけで、それをどう活かしていくのかという状況がずっとあったんですよね。 鈴村:そうなんですよ。 マーケティング領域では情報活用がすでに研ぎ澄まされていて、販売データをExcelで眺めるだけじゃなく、ビジュアルで見える化して分析します。そこから試行錯誤してPDCAを回していくことが業務として浸透しているんです。ところが、人事領域はまだほとんどの会社がExcel文化ですよね。 幸前:まさにその通りですね。 鈴村:データの管理はできても活用ができていないわけです。そう考えたときに、マーケティングのアプローチが人事でも求められているんじゃないかと思いました。 幸前:そこが人事でずっと変わってこなかったところですよね。タレントパレットはそのブレイクスルーになる着眼点だと思います。 鈴村:ずっと人事領域のコンサルティングをされている幸前さんにそう言っていただけるのは嬉しいですね。 大事なのは表面的な情報ではない 店長/加藤:次のお料理は「トリュフ風味のスクランブルエッグ」です。トリュフの香りをつけたクリームソースが女性にとても人気のメニューです。トリュフの香りに合わせて、少し樽の風味を効かせたカリフォルニアのシャルドネ「グレンブルック シャルドネ」をご用意しました。 鈴村:これ、すごいいい香りしますね! 店長/加藤:幸前さんも毎回注文されるお料理なんですよ。 幸前:たとえコースメニューに入っていなくても注文するくらい好物です(笑)。 鈴村:たしかに、その気持ちわかります。濃厚な香りがふわっと立ち上ってきます。これは、赤ワインとぴったり合いますね~。 幸前:何度食べても飽きません。本当においしい! ワインも香りが甘くてバランスがいいですね。 鈴村:私もワイン大好きなので、飲みながらこんなふうにお話できて最高です(笑)。 幸前:人事のお話に戻りますが、こんなエピソードがあります。とある会社がグローバル人材のデータを一元化するプロジェクトをやろうとしてデータを集めて入れてみたものの、次に聞かれたのが「で、このデータどう使うの?」と(笑)。 鈴村:それ、データ活用のあるあるですね(笑) 幸前:そもそも人事にはこれまでデータを活用するという観点が少なかったんですよね。 鈴村:おっしゃる通りですね。コンサルティングをしていると、先に仮説があって、それを検証するためにデータを集めるという発想になるんです。データを集めてから、さあどうしましょうとは順番が全く逆なんですよね。その企業のタレントマネジメントの目的を考えたら、そこに必要なデータは、もしかすると今持っているデータではないかもしれない。違う情報を新たに集めるべきかもしれない。そんなことだってあるわけです。 幸前:そういう意味では今までの人事って、データとして可視化されていない暗黙知的な感覚はすごく持っているかもしれません。 鈴村:そうなんです。暗黙知をどうデータに落とすのかは次のテーマだと思います。たとえばどの部署にどんな人がいるのか、データとしてはあるけど、結局その人は何がしたいのか、何が得意なのか。そういう“状態”を表すようなエモーショナルなデータを活用しないといけません。 幸前:適性検査や性格特性などをアンケートで取ったりはしているんでしょうけどね。 鈴村:だいたい取りっぱなしで終わりますよね。本当はそれをもっと人事情報と組み合わせて使うべきだと思っています。 幸前:本当にその通りだと思います。勤怠データや給与データも大事だけど、社員の顔色やコンディション、社員同士がきちんと会話できているのか、そういうところが重要なんですよね。 鈴村:生きたデータというのはそういう情報ですよね。先日、科学的な離職防止セミナーを行ったのですが、すぐ満席になったんです。昔は辞めたら補充すればいいって考えだったでしょう。でも今は採用難で次の人が採れない。特に外食産業や介護業界などは離職率の高さが経営課題になっています。そうなると、今いる人たちをいかに辞めさせないか、持っているパフォーマンスを引き出すかという発想に変えていかないといけません。 前編では、マーケティング領域から参入された鈴村さんだからこそ見えた、日本の人事における課題を浮き彫りにしてきました。 後編では、タレントパレットのユニークな機能が生まれた背景を伺いつつ、日本の人事が抱える問題とその解決策についてさらに深く話し合っていきます。 今回のお店 あじる亭レピス 店名の「レピス」は仏語でスパイスの意味。世界のスパイスを使った料理とソムリエ厳選ワインを南仏のバルのようなおしゃれな空間で楽しめます。
ワインの豆知識 2018年4月05日 赤坂のソムリエに訊く!今更聞けないワインの基本、スパークリングワインとシャンパーニュとシャンパンの違い (画像はシャンパーニュ(シャンパン)界のロールスロイス クリュッグ) 今回は祝いの席には欠かせないスパークリングワイン、シャンパンについて、ソムリエに訊いてきました。 スパークリングワインを単なる白ワインの炭酸バージョンだと思い込んでいる初心者の方、必見の内容です。 [目次] スパークリングワインとシャンパン スパークリングワインの製造方法 ソムリエからのひとこと スパークリングワインとシャンパン スパークリングワインは世界中で生産されている炭酸の含まれているワインです。その中で、シャンパンだけは「シャンパーニュ」地方で作られないとシャンパンとは言えません。正式名称はChampagne シャンパーニュ、和名ではシャンパン、アメリカ人の発音ではシャンペンと聞こえてくることが多いです。 ※シャンパンではないフランスで作られているスパークリングワインは「クレマン」と言われています。 シャンパーニュのもととなるブドウの代表的品種に以下の3つがあります。 1.シャルドネ (白ブドウ) 2.ピノ・ノワール (黒ブドウ) 3.ピノ・ムニエ (黒ブドウ) 意外な気もしますが、黒ブドウからもシャンパーニュはつくられます。黒ブドウでも皮をとれば色素はでず、白いシャンパーニュが出来上がります。 そして、シャンパーニュのラベルをよくみると、これらの品種からどのように作られているのかも分かります。 こちらの画像のワインのラベルには「BLANC DE BLANCS」と書かれています。 「白の白」という意味で、白ブドウ=シャルドネから作られていることを表しています。 その他にはBLANC DE NOIRと書かれていたり、何も書かれていない場合があります。 まとめると以下のようになります。 ・BLANC DE BLANCS(ブランドブラン) シャルドネ種・すっきりが多い ・BLANC DE NOIR(ブランドノワール) ピノノワール・ピノムニエ しっかりした味わいが多い ・何も書かれていない場合 ブレンドされて作られている ワインの工房は毎年同じ味のワインを作ろうとします。ブレンドすることで、味の調整ができるようになる反面、1種類で同じ味を作るのは毎年の気候の違いなどにより非常に困難です。そのためブレンドされずに1種類のブドウで作られる場合は、ワンランク上の扱いになることが多くなります。 シャンパーニュの製造方法 シャンパーニュは全てトラディッショナル方式=瓶内2次発酵方式で作られます。 瓶内2次発酵方式とは、ワインを瓶につめ、糖分と酵母を加え、密閉して、瓶内で第2次発酵を起こさせる方式です。この工程を経ることで複雑な旨味のある味わいがでてきます。 時間もコストもかかるので一般的に価格も高めになります。 参考までにシャンパーニュと同じ製造方法の世界のスパークリングワインに以下のようなものあります。 ・CAVA(カヴァ)スペイン ・SUPUMANTE(スプマンテ) イタリア ・SEKT (ゼクト) ドイツ どれも旨味のある味わい深いワインです。ぜひ違いを楽しんでみてください。 スパークリングワインの製造方法にはトラディッショナル方式以外に、シャルマ方式、トランスファー方式、リューラル方式などがあります。機会がありましたら、これらもこちらのサイトで紹介していきます。 ソムリエからのひとこと スパークリングワインは食前酒として飲まれることが多くありますが、実は料理に合わせやすく、食事全体、食中酒としても十分楽しめるワインです。 例えば、料理のコースに合わせて「今日はシャンパンづくしで!」などソムリエに頼んでみてはいかがでしょうか?シャンパーニュの飲み比べもきっと楽しめます。 お祝いの時などにいいワインを頼みたい時にはこんなオーダーもオススメです。 「今日はお祝いなので、ブラン・ド・ブランにしようかな?」 この人はワインに詳しいと思ってもらえること間違いなしです。ただ、最後のお会計にびっくりしないでくださいね (笑) 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
HRTech 2018年4月03日 AI時代の人事に欠かせない『ピープルアナリティクス』とは? テクノロジーの進化、特にビッグデータとAIの組み合わせは、これまで「人」がしていた仕事の概念そのものを変えようとしています。 人事の仕事についてもその変化が訪れています。今回はそんなビッグデータとAIを活用するピープルアナリティクスについてご紹介します。 目次 ピープルアナリティクスとは ピープルアナリティクスの導入と活用 具体的なツール 今後の人事に求められること ピープルアナリティクスとは ピープルアナリティクスとは、企業内に蓄積されている従業員データを収集・分析し、人事の施策(採用、人材配置、組織力の強化など)に役立てる取り組みをいいます。ビッグデータ解析や機会学習技術の発達とともに、ここ1、2年でピープルアナリティクスは大きな広がりをみせています。 企業内には大量の人事データが眠っています。 具体的には、給与や賞与、退職金、人事評価結果、フィードバック、1on1、教育研修実績、福利厚生の利用内容、退職実績・事由、休暇取得、出退勤時刻、残業時間、など。 これらの社内にある膨大な情報を有機的に結びつけ分析することで、「自社/自組織のパフォーマンスに大きな影響を与える要因は何か?」、「短期間で辞めてしまう社員にはどのような特徴があるのか?」などの今までは特定が難しかったことに対してデータからアプローチすることができるようになります。既に自社に合う人材の採用や離職率の低減などの施策に活用する企業もでてきており、これからはピープルアナリティクスを活用した経営課題の解決や予測に基づく人事施策を行うことは特別なことではなくなっていくのかもしれません。 これまでは、人材に関してはデータ化してもその特徴をつかむことが簡単ではなかったこともあり、経験や勘、前例に基づいて「こんな感じの人が活躍しそうだ」「あいつが退職しそうだ」などと判断していることが多くありました。しかし、ピープルアナリティクスの導入により、経験や勘ではなく、ファクトに基づく確かな判断が可能になるのです。 ピープルアナリティクスの導入と活用 では、どのようなステップで導入していくべきでしょうか。導入ステップとしてABCDで考えるとスムーズに進みます。 (ピープルアナリティクスのABCD) 情報がデータ化されていなければ、ピープルアナリティクスを実施することはできません。自社のステージを把握し、適切なステップで導入していくことをお勧めします。 導入後はピープルアナリティクスで得られる情報をどのように活用していくかが重要になります。 「今あるデータをベースに未来を予測」することで、経験や勘とは違う効率的かつ効果的な人事アクションの実施につなげることができます。 具体的なツール ピープルアナリティクスのツールとして、海外では「Visier」が台頭してきています。 Visier https://www.visier.com 2010年にSAP, Business Objects, Crystal Decisions, OracleなどのBI(Business Intelligence )業界出身の方々が設立したカナダ バンクーバーの会社です。 既に世界中で120社を超える大手企業が利用しており、クラウド上には300万人分を超えるデータが蓄積されています。 topページの「Goodbye Reports. Hello Insights.」に彼らのコンセプトが非常に分かりやすく表現されています。レポート自体には価値はなく、次の施策に結びつける「洞察」をツールとして提供することを目指しています。 今後の人事に求められること 2018年3月24日の日経新聞に銀行の大量採用が終わりを迎えるという記事が掲載されていました。 メガ銀、大量採用に幕 その中の「人材を無駄づかいしてきた面は多分にある」というコメントが非常に印象的でした。有力大卒の人材をまとめて囲い込みながらも、事務作業などの比較的単純な作業に労力を割くウエートが大きいという意味でした。 事務的な仕事はどんどんコンピュータに置き換わり、人の仕事が再定義されてきています。 ピープルアナリティクスが浸透していくことにより、データから出てくる情報をもとに「どう判断するか」「どう施策に反映させるか」が、より一層重要になってくるのは間違いありません。 これからの人事には、データや数値の持つ意味を読み解き、経営のビジネスパートナーとして、戦略的な提言を行う人事部門に変化することが求められています。
ワインの豆知識 2018年3月25日 赤坂のソムリエに『春にお勧めのワイン』を訊いてみた! 桜舞い散る春。寒い冬が終わり、植物からは新しい生命の息吹を感じます。卒業式、入学式、入社式などのイベントもあり、日本では出会いや別れの季節です。気温も過ごしやすく、春が一番好きだと言う人も多いのではないでしょうか? そんな『春』にお勧めのワインとは?赤坂のソムリエに訊いてきました。 いきなり結論ですが、結局のところ、 ・ ・ ・ ・ 「人の好みによる」 とのことでした。 [目次] 春のワインの定義 お勧めするとしたら ワイン通のフリをするために 春のワインの定義 そもそも春のワインの定義が難しいとのことでした。「春らしさ」というキーワードから連想することも人それぞれ違います。例えば、白を連想する人がいたり、ピンクを連想する人がいたり、もしかしたら緑という人もいるかもしれません。明確な定義がないため、人の主観によるところが多くなります。ワインは結局のところ、嗜好品であり、個人の好みで楽しむものです。その時に飲みたいものが一番適したワインとなります。赤ワインしか飲まないと決めている人には「春のワイン」もきっと赤ワインです。 余談ですが、季節の商品は売り手側の販売戦略が大きく影響していることもあります。例えば有名なボジョレーヌーヴォ―は地方のワインを売るために「今年の新酒」というコンセプトをうまくブランディングに結びつけ、季節商品として楽しまれています。(近年は日本ブームも沈静化したので、今後どのように戦略するのか楽しみなところです) お勧めするとしたら とはいえ、お勧めするときには、自然界の色調、香り(桜や梅など)、季節の食べ物、に合わせて提案することが多いそうです。 春の季節の食べ物というと、ホタルイカ、山菜、たけのこ、ホワイトアスパラガス、桜マス、桜鯛、カツオ、梅、貝、春キャベツ、新玉ねぎなどなど。 「ホタルいかと黄金柑、オリーブオイルアマロとの出会い」赤坂 あじる亭 レピス https://celebourg.com/agiletei-lepice/ より 『春にお勧めのワイン』として、今回は具体的に次のワインをお勧めしてくれました。 ・ドイツのスパークリングワイン (ピノ・ブラン) 左 酸味がしっかりして、ほんのり苦味を感じることができます。さらっと飲みやすく、山菜や梅肉和えに合うワインです。 ・ロゼワイン (ピノノワール、メルロー等のブレンド)中央 桜色のワインで春らしさを連想させてくれます。味のインパクトは弱いですが、辛口でいろんな料理に合わせやすいのが特徴です。 ・白ワイン(ソーヴィニヨン・ブラン) 右 さっぱりした酸味が特徴でフレッシュさを感じることができます。 総じて、春の時期はさっぱり感のあるワインをお勧めするとのこと。 アパレル業界でも春になると、白や淡いピンク系の服が増えてくることが多いと思いますが、それらの色調がイメージされるワインが一般的に春らしさを感じるのではないでしょうか。 ワイン通のフリをするために そんな春の季節、お客様から次の質問をされると「この人はワイン通だな」と感じるとのことでした。 「シュパーゲル(アスパラガスのこと)にはミュスカやリースリング(白ワイン用のブドウ品種)が合うよね?お店にありますか?」 ※海外生活が長く、ワインを楽しんでいる人だと感じるそうです。(あくまで主観とのことです) 「この季節にあうアルザス系品種をください」 「アルザス系ワインありますか?」 ※アルザス地方のワインは品質の割に安いそうです。万人受けするものではなく、ブランド力も他と比較するとそこまで高くはないのですが、ホワイトアスパラガスに良く合うワインとのこと。アルザスを好むということは、ワインを良く知っている人だなという印象をもつそうです。(あくまで主観とのことです) ワイン初心者で知ったかぶりをしたい人は、ぜひこの質問をソムリエにぶつけてみてください。その後の会話がどのようになるかも楽しんでみるといいですね。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
コラム 2018年3月19日 コンサルタントコラム 人事改革最前線 非正規社員の人事マネジメント -「多様な働き方」時代のKSF(Key Success Factor)- 毎年3月は進学や就職・転勤など、人の異動が多い時期であるが、今年は引越し業界に異変が起きている。引越し会社の依頼引き受け件数が減少し、新年度の準備が間に合わない人が続出しているそうだ。働き方改革による労働時間短縮、さらには人手不足により十分な人員が確保できないことが要因である。 引越し業界に限らず、近年人手不足に悩む会社が多く、百貨店やショッピングセンターが営業時間を短縮したり、外食チェーン店が店舗閉鎖に追い込まれたというニュースもあった。これらの業界はパート・アルバイトなどの非正規社員が多く、人材を採用するために時給アップや社員登用制度など、各社努力しているが、それでも苦戦しているようだ。その影響もあり弊社に、非正規社員向けの人事制度を整備し人材確保に繋げたい、という相談が増えている。 一般的には、正社員よりも職責や権限、報酬などが限定的で定着率が低いため、非正規社員の人事制度は簡素なものが多い。しかし実は、非正規社員は正社員よりも多様性への対応が必要で、制度設計は慎重に行う必要がある。なぜなら「非正規社員」と一括りに言っても、そのバックボーンや働き方、給与、キャリアなど「働くことに対する価値観」が多様であり、人によって効果的な打ち手も変わってくるからである。 たとえば、育児や介護・家事など家庭の事情と両立して働きたい人は、給料の高さよりも働く日や時間を柔軟に調整できることの優先度が高い。自分のペースで働きたい人は、キャリアアップよりも与えられた仕事をコツコツとこなすことを望む。学生や資格取得を目指し勉強中の人は、勉強の合間に働ける仕事を選びたい。あるいは、一家の家計を主に支える働き手であればできるだけ多く稼ぎたいし、正社員になりたい人もいる。 このように、非正規社員は人事制度に対するニーズが多様である。 一方で、外部環境の影響も非正規社員の人事制度設計をさらに難しくしている。 たとえば、先にも述べた人手不足について、有効求人倍率は2018年1月時点で約1.6倍、パート・アルバイトに限定すれば約1.8倍であり、過去5年以上にわたって上昇傾向が続いている(※1)。また時給単価も高騰しており、最低賃金は過去5年間2~3%ずつ上昇、パート・アルバイトの募集時平均時給は3年で約7%上昇した(※2)。さらに、働き方改革や同一労働同一賃金等、政策・法制度への対応なども、複雑性・多様性が増えている要因となっている。このことが、経営に与える影響には、以下のようなことが考えられる。 ① 品質・顧客満足の低下: 非正規社員は店舗や接客サービスなど、最も大事な現場の第一線を支えていることが多く、人手不足は業務・サービス品質や顧客満足の低下に繋がる可能性が高い。 ② コストの増加: 採用における求人広告費などの直接コストだけでなく、採用担当者の業務工数などの間接コストも増える。また人数が多い場合、一人あたりの時給アップ額が小さくても全体としてはレバレッジが大きく、総人件費の増加に繋がりやすい。 ③ 機会の損失: 営業時間の短縮や店舗の閉店は、既存の売上機会を失うことに直結する。また新規出店時に必要なスタッフが集まらずに事業の成長・拡大のボトルネックになる。さらに、人手不足の状況で無理に現場を回そうとすると、離職率が高くなり、新たに人材採用が発生し、一から教育するための時間的ロスも発生する。つまり、現状のまま何も手を打たなければ、近い将来、経営が成り立たなくなることが十分考えられる。 非正規社員の人事制度は、ここまで述べたような様々なニーズや社会の変化に対応するものでなければ、経営に大きなマイナスインパクトを与えることになる。しかし見方を変えれば、自社が求める人材のニーズに合った人事制度を設計すれば、他社との差別化になり、現場の生産性があがり事業の競争力を強くすることができる。 家具販売大手のイケア・ジャパンはいち早く同一労働・同一賃金を取り入れ、フルタイム・パートタイムに関わらず全従業員を正社員にする人事制度を導入し、求める人材の確保に成果を上げた。小さい会社でも、パプアニューギニア海産という会社が「好きな日に出勤、欠勤(連絡の必要なし)できる」「出勤時間、退勤時間も自由(毎日変動可)」といった“フリースケジュール制”を導入し、従業員の定着率を高め、業務の習熟度が高まることで生産性も向上させた例がある(※3)。 また保育士不足で悩んでいたある保育園では、育児中の子供を入園させ、同時に保育士として勤務してもらう条件で募集したところ、想像以上に多数の保育士経験者の応募があり、新たな保育所の新設が可能になったという例もある。 これらのケースに共通するのは、働く人の多様なニーズと自社が求める人材とがマッチする制度を設計したこと、そして経営課題解決のための重要施策として位置付けたことである。これは、非正規社員のマネジメントは一つの人事課題ではなく、経営課題として取り組んでいくことの重要性を示していると言えるだろう。 一昔前、「非正規社員は雇用の調整弁」という考え方があり、長期勤続と成長を目指した人事制度を整備する会社は少数である。しかし、多様な働き方が当たり前になった今、非正規社員の人事マネジメントは収益力と成長力のKSF(Key Success Factor):重要成功要因の一つであることは間違いがない。 【参照】 ※1:厚生労働省 一般職業紹介状況 ※2:(株)リクルートジョブズ 2017年12月度 アルバイト・パート募集時平均時給調査 ※3:(株)パプアニューギニア海産 ホームページ
ワインの豆知識 2018年3月11日 赤坂のソムリエに訊く!今更聞けないワインの基本、ブドウの品種ってなに?【白ワイン編】 先日の赤ワインのブドウの品種に続き、今回は白ワインの品種についてご紹介します。赤ワイン同様、白ワインもブドウの品種により味や香りは大きく異なります。今回ご紹介する違いについてだけでも覚えておけば、初心者と大きく差がつくこと間違いなしです! [目次] 白ワインのブドウの主な品種と産地 料理との合わせ方 まとめとソムリエからのひとこと 白ワインのブドウの主な品種と産地 今回ご紹介する品種は以下の2つです。 ソーヴィニヨンブラン Sauvignon Blanc シャルドネ Chardonnay 他にもリースリング、シュナン・ブラン、ヴィオニエ、ゲヴュルツトラミネールなどもありますが、まず最初に抑えておきたい品種になります。 ソーヴィニヨンブラン、シャルドネ共に世界中で栽培されています。ワイン銘醸の地であるフランスではソーヴィニヨンブランはロワール川付近 ボルドー地方、シャルドネはブルゴーニュ地方で栽培されています。 ワイン銘醸の地フランスの地図https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Cartes_des_vins_de_france.png より 味や香りもこの2つでは大きく異なります。 ソーヴィニヨンブランはグレープフルーツのようなフレッシュな柑橘系や青りんごのような香りがします。フレッシュさが売りで、味もさっぱりした酸味が特徴。のど越しを楽しみたい人に人気があります。 一方のシャルドネは、ふくよかな味わいが特徴で、コクがありクリーミーなタイプが多く、バニラやナッツのフレーバーなどに例えられることが多くあります。しかし、シャルドネ一番の特徴はそのニュートラルさ。一概にシャルドネと言っても栽培される地域などで味や香りも大きく異なります。ワイン愛好家の間からは、「あのシャルドネは好きだけど、このシャルドネはちょっと合わない。」などの会話がよく聞こえてきます。 色も違いがあり、ソーヴィニヨンブランは薄いレモンの色、シャルドネは濃いレモンの色と表現されることがあります。 左:ソーヴィニヨンブラン 右:シャルドネ しかし、赤ワインほど違いは鮮明ではありません。「言われてみれば違う」と感じるかもしれませんが、初心者には違いを見分けるのは少し難しいかもしれませんね。 料理との合わせ方 味についてはまとめると、ソーヴィニヨンブランはさっぱり、シャルドネはこってりと覚えておくと覚えやすいです。 では、どんな料理がこのワインには合うでしょうか? さっぱり系の料理にはソーヴィニヨンブラン、少しこってりした料理にはシャルドネが合います。 例えば、ハーブを使ったカルパッチョや柑橘系のサラダ、スモークサーモン+レモンの組み合わせにはソーヴィニヨンプランのさっぱりした酸味はとても合います。 一方で、クリーム系の料理やサラダ+揚げ物などの軽い肉料理など油脂分が比較的多い料理にはシャルドネのふくよかさが生きてきます。 まとめとソムリエからのひとこと これらを表にまとめると以下になります。 ※簡略的にお伝えする為の一般的な表であり、例外的な事も多数ございますので、予めご了承ください。 品種 地方 味 色 合う料理 ソーヴィニヨンブラン(Sauvignon Blanc) ロレーヌ川付近 ボルドー地方 さっぱり 薄いレモン色 ハーブを使ったカルパッチョや柑橘系のサラダなど シャルドネ(Chardonnay) ブルゴーニュ地方 こってり 濃いレモン色 クリーム系の料理やサラダ+揚げ物などの軽い肉料理など 白ワインは常温よりも冷やして飲むことが多いワインです。それは、白ワインは酸味が強く、冷やすことで切れのある酸味をより一層楽しめるからです。逆に冷えていないと酸味がだれてきてしまうことがあるため、美味しく飲むためには注意が必要です。 本日紹介したソーヴィニヨンブランとシャルドネを比較すると、シャルドネの方が高く取引されるケースが多い品種です。しかし、のど越しを楽しみたい、さっぱりしたいなど、ビール感覚でワインを楽しみたい場合はソーヴィニヨンブランがオススメです。 料理もそうですが、複数のワインを順序立てて飲むときには軽いものから重いものへと変えていくのが一般的です。 どのワインが軽め、どのワインが重め、などを覚えておくとコースの仕立てがしやすくなるかもしれないですね。 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
人事施策 2018年3月04日 社員エンゲージメントを高めるリワードプログラムとは? 社員のエンゲージメントを高め、ひとりひとりが高い業績に貢献できるようにすることが人事の施策。 その施策のひとつでもあるリワードプログラムについて、USでは面白いサービスがでてきています。今回はそんなリワードプログラムについてご紹介します。 目次 リワードとは? エンゲージメントにつながるモチベーションの構成要素 リワードプログラム具体的な外部サービス例 まとめ リワードとは? リワード(Reward)とは日本語に直訳すると「報酬」「褒美」のことです。人事施策の場合は一定の成果に対するインセンティブのことを指します。 では、どんなリワードが効果を発揮するのか? そのためには、まずはじめにトータルリワード(金銭的な報酬だけではなく、非金銭的な報酬を含めた包括的な処遇)を考える必要があります。 トータルリワードとは何か?その構成要素を以下の表にまとめました。 【トータルリワード】 金銭的報酬 直接報酬 基本給 賞与 インセンティブ 退職金 間接報酬 法定福利厚生 法定外福利厚生 能力開発支援 非金銭的報酬 仕事 成長機会、キャリアアップ 仕事の重要性 仕事の面白み 社会的な認知 労働環境 共感できる価値観 リーダーシップ 従業員間のつながり(協働、コミュニケーション) ワークライフバランス これらを企業の人事方針や総額人件費予算などに基づいてバランス良く考えていきます。 分かりやすい例として、例えば企業の人事方針が「業績に応じて給与を払う。従業員には成果をしっかりと求める。その代わりペイフォーパフォーマンスを重視する。」という場合は、金銭的報酬の直接報酬であるインセンティブへの配分を多くする、ということが考えられます。 グローバル化が進みダイバーシティが求められる昨今、個人の価値観は様々です。そして、その個人の集合体である企業にも、それぞれ異なる価値観が存在します。企業の価値観と独自の魅力的なトータルリワードを設計・提供していくことが、求める人材を惹きつけることや働く社員のモチベーションの向上につながります。 エンゲージメントにつながるモチベーションの構成要素 エンゲージメントを高めるためにはモチベーションの向上が大きく関係してきます。モチベーションの構成要素は大きく以下の2つになります。 ・外発的動機づけ ・内発的動機づけ 外発的動機づけとは、外的報酬(賞罰や昇進など)によって触発され、動機が高まることです。 ビジネスにおいての外発的動機づけは金銭である場合が多く、短期的に動機づけるのには有効です。しかし、長期的に維持するためには、外的報酬を繰り返したり、より強い外発的動機づけを必要とするなどのコスト増加の弊害があります。コストを支払い続けることができればいいですが、他社に高い報酬を提示されることで、すぐ転職をしてしまうなど、長期目線でみると、外発的動機づけだけでは自社に対するエンゲージメントやリテンションへの効果を発揮させることは難しいかもしれません。 一方、内発的動機づけとは、外的報酬によらず、個人の意欲・成長欲求・好奇心によって 動機が高まることです。内発的動機づけによる学習は、個人の持つ探究心や情熱がベースとなるため、学習の継続性、学習効果の高さ、さらには創造的な思考が強化されます。ビジネスでは創造的な解決策が必要であり、内発的動機づけによる学習、スキルの獲得、パフォーマンスが重要とされています。 リワードプログラム具体的な外部サービス例 多様な人材が働くUSの企業では、社員エンゲージメントを高めるためにさまざまなリワードプログラムが活用されていますが、その中でも近年ユニークなサービスを提供する企業ががでてきています。 https://www.blueboard.com/ 2014年のサンフランシスコ、週60時間のハードワークの末にリワードとして与えられたAmazonギフトカードに温かみを感じることができなかった二人が、もっと人間味のあるリワードをと想い起ち上げた会社です。金銭だけでなく、冒険などを通じた「体験」こそがエンゲージメントを高めるという考えのもと「体験」につながるリワードプログラムを実施可能なプラットフォームを提供しています。 http://www.globoforce.com/ レコグニションにフォーカスしたプラットフォームを提供している会社です。社員同士で賞賛・表彰しあう仕組みの構築が可能で、これらにより内発的動機づけを刺激し、モチベーションの向上につながけていくことができます。 まとめ HRテック先進のUSでは、さまざまな手段を講じて、いかに社員のエンゲージメントを高めるかが考えられています。 業績達成のインセンティブに旅行を与える企業などもありますが、団体旅行ということもあり、実際の金銭を与えるよりも割安で効果的な「体験」を与えることができたりします。 「インセンティブには金銭を与える」と単純に考えるのではなく、より工夫して企業の価値観に沿ったリワードプログラムをつくることが、独自の企業文化を醸成し、高い社員エンゲージメントへとつながっていくのではないでしょうか。
ワインの豆知識 2018年2月26日 赤坂のソムリエに訊く!今更聞けないワインの基本、ブドウの品種ってなに?【赤ワイン編】 前回ご紹介したワインの種類に続き、今回はブドウの品種についてご紹介します。ピノノワール、ボルドー、メルロー・・・品種や地方の名称には横文字が並び、初心者にはハードルが一気にあがります。このブドウの品種の違いについて理解すると人に話せる知識量は大きく変わります。ぜひぜひ覚えてみてください! [目次] 赤ワインのブドウの主な品種と産地 料理との合わせ方 まとめとソムリエからのひとこと 赤ワインのブドウの主な品種と産地 赤ワインの品種には大きく以下の4つがあります。 ピノノワール(Pinot Noir) カベルネソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon) メルロー(Merlot) シラー(Syrah) 他にも沢山ありますが、初心者の方はまずこの4つを覚えておくことをおすすめします。 世界各地でその土地の気候や風土に適したブドウが栽培されるため、それぞれの品種は、ワイン銘醸の地であるフランスでも、栽培される地方が異なります。 ピノノワールはブルゴーニュ地方、カベルネソーヴィニヨンとメルローはボルドー地方、シラーは南フランス・ローヌ地方になります。 ワイン銘醸の地フランスの地図 https://commons.wikimedia.org/wiki/File:Cartes_des_vins_de_france.png より 味や色ももちろん異なります。 ピノノワールは酸味があり若干色が薄く、赤いベリー(いちごやチェリー、ラズベリーなど)の香りがするのが特徴です。カベルネソーヴィニヨンとメルローは色が濃く、タンニングが強くて渋み(カベルネソーヴィニヨンの方がより強い)があり、黒いベリー(ブルーベリーやブラックベリー、カシスなど)の香りがするのが特徴です。この2つを実際に比べるとみると色の違いは、初心者でもはっきりと分かります。 左がピノノワール、右がカベルネソーヴィニヨン そして、シラーはスパイスのニュアンスが強く、黒胡椒っぽい雰囲気があります。 余談ですが、カベルネソーヴィニヨンとメルローはフランスボルドーでは一般的にブレンドされ、セットで用いられることが多いです。含まれる比率により前面にでる品種が変わります。 料理との合わせ方 そんなこの4つの品種ですが、どんな料理が合うでしょうか? 覚え方としてはワインの色と料理の色を合わせるのがポイントです。 例えば、色の薄いピノノワールは肉料理であれば、軽めの肉料理やチキン・豚肉など、色の濃いカベルネソーヴィニヨンやメルローはしっかりした肉料理 黒豚・牛肉など、そして、シラーは、+スパイシーな調味料を使用した料理によく合います。 お店に行ったときのオーダーとしては、まずは自分が食べたいもの、飲みたいものを選ぶとスムーズです。 例えば、メルローのワインをボトルで飲みたい場合はそちらをオーダーし、それにあう料理としてしっかりした肉料理を、まずは食べたい料理がある場合は料理をオーダーしそれに合うワインをグラスでオーダーするなど、各自の好みや気分に合わせるのがいいかと思います。 「今日は軽めのワインが飲みたいからピノノワールをボトルでください。軽めの肉料理があうと思うので、鶏肉を使った料理で何かお勧めとかありますか?」などソムリエとの会話を楽しむのもいいですよね。 まとめとソムリエからのひとこと これらを表にまとめると以下になります。 ※簡略的にお伝えする為の一般的な表であり、例外的な事も多数ございますので、予めご了承ください。 品種 地方 味 色 合う料理 ピノノワール(Pinot Noirr) ブルゴーニュ 酸味がある 薄い 軽めの肉料理(鶏肉、豚肉) カベルネソーヴィニヨン(Cabernet Sauvignon) ボルドー より渋みがある 濃い しっかりした肉料理(牛肉、黒豚) メルロー(Merlot) ボルドー 渋みがある 濃い しっかりした肉料理(牛肉、黒豚) シラー(Syrah) ローヌ スパイシー 濃い(タイプにもよる) スパイシーな料理 ソムリエはこういった品種毎の違いを理解したうえで、さらに、酸味、甘み、タンニン、アルコール感、複雑姓、余韻、将来性を考慮したうえでワインを選定します。 ソムリエに訊けばきっと、「一般的なメルローよりタンニンが強いけど、その分複雑性が増え・・・価格以上にお得ですよ」など教えてくれます。 ソムリエとの会話もワインの楽しみ方のひとつ。色々教えてもらいながら、自分好みのワインを探していくことで、より一層深いワインの世界が見えてくるのではないでしょうか? 聞き手:株式会社セレブール ゼネラルマネージャー 三沢 雄一 ソムリエに訊く
人事施策 2018年2月16日 ゲーミフィケーションが人事を変える ゲーム要素を取り入れることで施策に対して人を巻き込んだりモチベーションを高めることができるゲーミフィケーション。最近では人事の施策にも取り入れられていることはご存知でしょうか。今回はそんなゲーミフィケーションについてご紹介します。 [目次] ゲーミフィケーションとは? 企業の人事におけるゲーミフィケーション具体例 まとめ ゲーミフィケーションとは? ゲーミフィケーションとは、様々な活動に対してゲームの要素を取り入れることで、遊び心を刺激し、参加者を楽しませることで効果をより高める施策のことを指します。例えば、活動結果に応じて感謝バッジをあげることで数を競わせたり、技術レベルを有名なゲームをモチーフにして可視化させレベルアップを促すなどが、一般的なゲーミフィケーションとして挙げられます。 整理するとそのタイプは大きく以下の2パターンに分類されます。 1 プロセス、ルールなどの構造にゲームの要素を加える 2 活動そのものをゲームにする 先ほどのバッジをあげる例や、レベルアップの可視化などは1のパターンに入ります。一方、有名キャラクターが登場するテレビゲームを実施するだけで漢字が覚えられるなどは2のパターンに分類されます。 このゲーミフィケーションは人の行動に大きな影響を与えます。 身近な例をご紹介すると、高齢者向けのフィーチャーフォンに搭載されていた万歩計アプリを楽しんでいた方がいました。自分の歩いた距離が東海道五十三次の距離に換算され、「今日は藤沢まで着いた」「明日は小田原に着く」と毎日の散歩を楽しみにしていたそうです。自然と歩くことが楽しくなり、毎日の散歩の距離が増え、こちらのアプリは健康促進に大きく貢献していました。しかし、携帯電話が壊れてしまい、スマートフォンに機種変更したところ、同じアプリが利用できなくなってしまいました。こちらの方は途端に日々楽しみにしていた散歩を止めてしまったそうです。 企業の人事におけるゲーミフィケーション具体例 そんなゲーミフィケーションは、企業の人事施策でも活用されています。例えば、企業のミッション、価値感の浸透に使用されるケースがあります。価値観を定義し、その価値観に沿った行動をした人にはバッジなどのポイントを付与します。従業員にとってほしい行動をバッジとしてエンターテイメント化させて、ポイントを得ることに対してモチベーションが発生するように促すことができれば、結果として、明文化した価値観を強制的に浸透させるのではなく、楽しくそして自然に社内へ浸透させていくことができます。 さらにこの与えられるポイントに対しては、外部のサービスを利用しながら福利厚生へ発展させているケースもあります。 アメリカのBonusly社 https://bonus.ly では従業員同士でボーナスを与え合うことができる仕組みを提供しています。獲得したボーナスはそのままアマゾンやスターバックスなどのポイントとして利用できるようになっており、ポイントはエンターテイメントだけでなく、従業員に対して具体例なメリットとなります。従業員間のコミュニケーションの促進や企業文化の構築に効果があり、2012年の設立以来、オラクルなどの大手企業も含め利用企業が増えてきています。 その他にも活動そのものをゲームにするというパターンでは、チームビルディングための野外活動や宝探しゲーム、協力しあいながら行うアクティビティなどもゲーミフィケーションの活用例です。 まとめ ゲーミフィケーションは目的を達成するための手段です。企業としてはゲーミフィケーションの活用により従業員のエンゲージメントやリテンションを高める狙いがあります。 ルールを作り強制するだけでは運用には乗りません。活動に気持ちよく参加してもらうための仕組みとしてゲーミフィケーションは存在しています。 SNS慣れしているデジタル・ネイティブの台頭など、昔ながらの軍隊式マネジメントは通じなくなってきています。 軍隊式マネジメントが多かった頃は日本の人事の仕組みも減点主義が多かった気がします。しかし、ポイントを積み重ねレベルアップを促すようなゲーミフィケーションの広がりは、日本の人事の仕組みも加点主義へと考え方自体が変わってきていることを表しているのではないでしょうか。