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Botsで人事の代わりに1次審査 ~AI導入で最適な人材を確保する~
社会が急速に変化しつつある昨今、さまざまな業種で企業成長の要となる「人材の確保」が課題となっています。日本は少子高齢化により労働生産人口の低下が今後、加速すると言わており、人材獲得競争はますます激しくなるでしょう。
そのような背景もあり、近年は自社に最適な人材を確保するためのAIテクノロジーの導入が進んでいます。本記事では採用プロセスの自動化、潜在的な求職者へのアプローチ、正確なスクリーニングが可能な「AIチャットボット」のメリットを紹介します。
潜在的な求職者を集める重要性
人材を集める上では応募を考えている求職者だけでなく、潜在的求職者まで幅広くアプローチしていくことが理想です。
しかし、広く募集をした際の採用担当者の業務負担は、応募者の1次エントリー情報の確認、連絡、面接設定と膨大なものになります。このプロセスにAIチャットボットなどの先端テクノロジーを導入することで、業務の大幅な効率化ができ、結果として自社の求める人材を確保できる確率が高まると言われています。
もちろん、導入にあたっては企業のカルチャーや理念、求める人材像(ペルソナ)を設定し的確な情報をAIツールから発信する人間の力が不可欠ですが、適切に活用できれば、より質の高い求職者に出会える可能性が高まるでしょう。
採用業務を効率化するチャットボットとは
チャットボットとは「人間に代わって作業の自動処理を行い自動で返答する人工知能のプログラム」です。カスタマーサービスをはじめさまざまな領域で活用されているロボットプログラムであり、採用業務においても有効に活用されています。
採用チャットボットの機能はサービスの提供企業によってさまざまですが、主に以下のメリットがあります。
- 応募者、候補者とのコミュニケーションの自動化
- 質の高い候補者の発見
- 正確なスクリーニング
- 24時間365日対応
- 採用プロセスのスピードアップと効率化
- 求職者のエンゲージメント向上
適切に設定されたAIチャットボットは、求職者に快適な体験をもたらし、企業の印象を向上させることが期待できます。
Myaのチャットボットサービスとは
一例を紹介すると、米国のMya Systemsが提供する「Mya」のチャットボットは、これまで1000人の応募者に対して10人の採用担当者がフルタイムで5日かけて行っていた連絡業務を、11分で完了します。
AIが応募者のデータ管理はもちろん、チャットボットと候補者のわずかな時間の会話から正確なプロファイリングを行い、1次エントリーのスクリーニングまで自動で行うからです。人事担当者は少ない労力で効率よく採用活動を進められ、応募者に対しても結果を待たせない素早い対応ができます。
Myaを導入する企業は増えており、すでにフォーチュン500にランクインしている40社を含む何百社もの大手企業が活用しています。
AIチャットボットでスクリーニングするメリット
AIチャットボットでスクリーニングを行うメリットは多岐にわたりますが、企業と候補者に時間的余裕が生まれることが最大のメリットとも言われます。
企業側が採用したい人材と、求職者が求める仕事内容が一致しているのかを素早く判断できるため、条件が大きくかけ離れている場合に面接をする必要はなく、企業、求職者双方の機会損失を減らすことができます。
さらに、従来行われていた可能性のある「採用・不採用を印象で決定する」評価プロセスがクリアで公平なものに変わり、企業側がこれまで何らかの理由で見落としていた可能性のある採用候補者を正確に抽出できるため、これまで出会えなかった最適な人材に出会えることも期待できるでしょう。
まとめ
採用プロセスの初期段階でチャットボットを活用し、正確なスクリーニングを行うことができれば、人事担当者は候補者となった人材との面談や特性(パーソナリティー)の評価など、「人間にしかできない作業」に時間をあてることができます。
AI導入時に自社のペルソナをきちんと設定すること、面談において採用後の認識に差異が出ないように自社をよく理解してもらうことなどが、これからの採用担当者の大切な役割となりそうです。
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