コラム 2024年11月05日 世代間ギャップを制する組織がパフォーマンスを制する 「若手社員が何を考えているのかわからない」「上司の考え方についていけない…」。多くの職場でこうした声が聞かれます。多様な世代が共に働く職場では、価値観のギャップが大きな課題となり、コミュニケーションや業務のパフォーマンスを妨げる要因となることも少なくありません。では、世代間ギャップを乗り越えるための有効な対策はあるのでしょうか。今回は、そのヒントとなる考え方や具体的なアプローチについて解説します。 リーダーシップ 人事戦略 組織風土
コラム 2024年9月27日 人事を取り巻く環境変化に乗り遅れないために 経営環境の変化が加速する昨今、人事部門に求められる役割はますます専門的になり、その業務内容もより戦略的なものへと変わりつつあります。人事の現場では今、何が起こっているのでしょうか。また、これからの人事部門には何が求められるのでしょうか。 ISO30414 M&A 人事戦略 人的資本経営 企業事例
コラム 2024年1月09日 新規事業を生み出すフレームワーク~人事と経営の視点から 新規事業のプランを考えて、事業化する。新たな成長機会を創出したいと考えない企業はありません。ただ、その意欲がどれだけ高いか? 既存事業が順調に成長していると、危機感が薄れて先送りにしてしまう場合もあるでしょう。ゆえに、本気で新規事業に取り組もうと考える企業は既存事業の閉塞感によるものが多いかもしれません。今回は、そうした新規事業の創出を人事と経営の視点から考えてみたいと思います。 リスクマネジメント 人事戦略 人材開発 生産性向上
コラム 2023年11月09日 キャリア自律が叫ばれる時代の到来をどのように捉えればいいのか? キャリア自律(Career Self-Reliance)とは、主体的に、価値観を理解し、仕事の意味を見出し、キャリア開発の目標と計画を描き、現在や将来の社会のニーズや変化を捉え、主体的に学び続け、キャリア開発することです。 近年、企業が「キャリア自律」という言葉をつかい、重要課題であるキャリア開発に取り組んでいくことを宣言するようになりました。例えば、日清食品ホールディングス社は公募ポストの年齢制限を撤廃して、50歳以上のシニア社員でも、新たに管理職へ挑戦できるようにしました。また、厚生労働省が自律的なキャリア形成支援の模範となる取り組みを行っている企業に対して表彰する『グッドキャリア企業アワード』の事例をみていくと、キャリア自律の支援が加速してきていることが分かります。 こうした動きは大きな転換の表れだと感じます。なぜなら、これまで企業は、「社内でキャリア自律を掲げることはリスクがある」と考えてきたからです。自分のキャリアについてあまり考えて来なかった人に考える機会を促せば、結果として離職する社員が増えてしまうかもしれません。いわばパンドラの箱だと考えていたのです。 実際、とある企業の人事部長も「組織に対する帰属意識が薄れ、離職者が増えるのではないか?」と考えて、キャリア自律を叫ぶことを長らく控えてきたと話してくれました。その企業は長年、新卒採用を中心に人材確保を行い、キャリアという概念を意識させず、会社や組織に忠誠心の高い人材を重宝してきました。「このシステムこそが成功体験なので壊したくない」、「リスクになることは排除したい」このように捉えてのことなのでしょう。しかし、そのような「キャリア自律=リスク」の認識はいまだ払拭されていないにも関わらず、企業主導でキャリア自律を促す動きが出てきました。それはなぜでしょうか?また、そのような時代の変化に対して、社員はどのように向き合えばいいのでしょうか? リスクマネジメント 人事戦略 人材開発 生産性向上
人事施策 2020年7月22日 多様な人材をまとめるリーダーの要素と組織を成功に導くチーム運営のステップ 働き方の多様化が進んでいくなか、正社員だけではなく非正規社員、フリーランス、インターンなどさまざまな雇用形態のメンバーを、目標達成に向けてマネジメントする機会が増えています。バックグラウンドはもちろん、個性や利害関係が異なるメンバーのチームで成果を上げるためには何が重要でしょうか? 今回はチーム運営を成功に導くために必要不可欠なステップとリーダー人材に求められるスキルを解説します。 [目次] マネジメントの観点で捉える、チーム運営に必要な人材とは 組織を成功に導くチーム運営、そのステップとポイント まとめ マネジメントの観点で捉える、チーム運営に必要な人材とは チーム運営を担うリーダーには、メンバー一人ひとりの能力を最大限に発揮させる力が必要です。チームワークを発揮できる環境を整え、メンバーの力量や個性を把握し、個々のモチベーションを高め、維持していくマネジメント力が問われます。 また、チームの目的である組織目標達成に向けて、メンバーを牽引する強いリーダーシップも必要です。チーム運営には「マネジメント力」と「リーダーシップ」を兼ね備え、チーム運営についての知識を持つ人材が求められます。 組織を成功に導くチーム運営、そのステップとポイント 組織を成功に導くチーム運営は、どのようなステップで実現できるのでしょうか? ここではチーム運営のフレームワークの一つである「タックマンモデル」を紹介します。 アメリカの心理学者Bruce Tuckman氏は、チームの成熟段階を「形成期、混乱期、統一期、機能期、散会期」の5ステップに整理したうえで、混乱期や統一期をへて機能期に到達しなければ、チーム力は十分に発揮されないと述べています。 ・形成期(Forming) チームを形成していくステップ。メンバーの目標に対する理解が浅く、メンバー同士もお互いを詳しく知らないため、チーム内に緊張感がある時期です。このステップのマネジメントではビジョンの明示や目標の共有、アイスブレイクによるチーム内の緊張緩和、チーム活動の阻害要因の見極めが必要です。 ・混乱期(Storming) 目標や課題へのアプローチ方法を模索するステップです。個々の経験や価値観の違いからメンバー間で意見が分かれ、チーム内に混乱が起きる時期でもあります。 このステップでは意見の衝突を避けてはいけません。メンバーが率直に意見をぶつけ合い、相互理解を深められるようなマネジメントを行うことで、チームの抱える課題が浮き彫りになり、その解決に取り組むことができるからです。 ・統一期(Norming) メンバー同士が相互理解を深め、チームが機能し始めるステップです。チームの行動規範や役割分担が明確になりメンバーのベクトルが揃います。このステップではメンバー間のコミュニケーションを促進させ、チーム活動によりドライブをかけるためにメンバー個々に主体的な行動を推進してもらうことが大切です。 ・機能期(Performing) メンバーが自律的に活動しながらお互いを自発的にサポートしあうステップです。チームが成果を生み出す時期を迎えます。チーム全体を俯瞰しながら、メンバーの活動を適時バックアップするマネジメントに注力します。 ・散会期(Adjourning) 当初の予定期間の終了、半期や年度の終わりなどを機に、チームとしての活動を終えるステップです。最終的なチーム運営の成否が明らかになります。目標の達成状況だけでなく、メンバー間で感謝の声やチームの解散を惜しむ声が自発的に上がるかどうかも、チーム運営の成否を測る要素になります。 まとめ 組織が目標を達成するためには、多様な人材の能力を発揮できるチーム運営を行うことが必要です。成果を出すチーム運営には、ときに摩擦を恐れず相互理解を促進させるステップが不可欠です。また、各ステップで適切なマネジメントを実施できるリーダー人材が必要です。 ダイバーシティ マネジメント リーダー 人事戦略 多様性